─ 次にVirtualizationについて。まずMR-IOVですが、本来は2007年中にリリースされるはずだったのが、半年ほど遅れました。これはどんな理由によるものでしょう?
Yanes:いくつかの理由はあるが、大きなものの一つはSpecificationの中にプロセッサに関しても含めることをIndustryが望んだことだ。このために、プロセッサに関するメンバーを追加しなければならなかった。我々はEndpointとSwitchに(メンバーを)絞っていたからね。これにより、ScopeをEndpointとSwitchのみならずインフラに広げねばならなくなった。インフラとなると、プロセッサメーカーからも話を聞かねばならない。我々は標準化を行うのであって、標準化とはIndustryから支持されるものでなければならない。
確かに標準化には長期間を要したが、これにより全員が納得できるものが出来た。1年前はそうではなかったからね。私が思うに、丁度良いタイミングではないかと思う。Indstryすべてが受け入れる準備ができたし、これの価値を正しく理解できるようになっている。すべてのベンダがスペックに目を通し、ハードウェア構成を理解している。まもなくいくつかの会社が(MR-IOV対応)製品アナウンスをするんじゃないかと思うな。もちろん最初はSwitchだと思うが。
─ 次にもう少し細かい話を。MR-IOVは、いくつかのプロトコルがSR-IOVと非互換になっています。ということは、MR-IOV対応のEndpointとかSwitchは、SR-IOVとMR-IOVの両対応の実装を行うことになるのでしょうか? それともMR-IOV対応でSR-IOV非対応、というケースがありえるのでしょうか?
Yanes:基本的にMR-IOVが利用できるのは、すべてのデバイスがMR-IOVに対応した場合のみだ。もしMR-IOVに対応しないデバイスが混在した場合、MR-IOVは動作しない。MR-IOVに対応するデバイスは、SR-IOVとMR-IOVの両方をサポートすることが必須となる。