─ 次にScramblingについて。Gen3では128b/130b Encodingを使うという話でしたが、Scramblingに関してはどうでしょう? 同じScrambling Methodなのか、別のMethodなのか、それともScramblingなしなのか?

Yanes:まずちょっと明確にしておこう。一番最初の提案では、EncodingなしでScramblingのみという話だった。ただ、クロック同期に必要な手間を省くために、最終的には128b/130b Encodingを採用する事にした。これに加えてScramblingも使うことになると思うが、現時点ではまだ詳細を私は知らない。多分次のIDFの時には、もう少し詳細な話をできると思う。ただ、我々はScramblingもEncodingの一部と捕らえているので、その点には注意してほしい。

─ Gen3の先はどうなると思いますか? 午前中のセッションでGen4だのGen5だのといった話も出ましたが、現実問題として電気信号でまだ行くのでしょうか? それともいよいよOpticalになるのでしょうか?

Yanes:Opticalの可能性はあるが、まだ分からない。ちょっと昔の話をしてみよう。Gen2の仕様を定めていた時に、Gen3はまだどうなるか予想もつかなかった。ただその後の3年間で、我々は様々な学習をし、かつ技術が進歩し、65nmや45nmのプロセスが利用可能になり、その結果としてGen3が可能になりつつある。

今の時点ではGen4にあたるものは考えていない。Gen3の仕様策定が終わるまでにはまだ時間が掛かるし、その時間で我々は次に来る技術を理解することができる。現時点ではGen4がどうなるか、について正しい答えを言うことはできない。仕様が定まるまでまだ1年半は掛かる訳で、その後になるだろう。

─ ではこの質問は2009年か2010年にもう一度することにします(笑)

Yanes:まぁ実際問題その間に技術は進歩するし、Opticalの開発を進めるベンダもあるだろう。

─ 現時点ではまだOpticalはかなり高価なソリューションですね。

Yanes:ただ毎年毎年価格は下がり続けている。もちろんまだ十分では無いが、どこかで価格的に十分なところまで達すれば、(Opticalの)可能性はあるだろう。

─ Gen3についてもう1つ。Gen3の最初のターゲットは何になると思いますか?

Yanes:多分最初のものは10GのEthernetだろう。あるいはDual 40G Ethernetとか。Fiber Channelの可能性もあるだろう。Fiber Channelも16Gを予定しているし。勿論グラフィックスもだ。グラフィックスは常に帯域を必要としている。アクセラレータもそうだ。ある種のアプリケーション、例えばスーパーコンピュータなどは、トポロジによってはデータ移動のためにさらに高いI/O帯域を必要とするだろう。

─ ただアクセラレータとかFiberChannel、10/40G Ethernetというのはエンタープライズ向けですよね? コンシューマ向けには無いということでしょうか?

Yanes:多分Gaming Graphicsだろう。おそらくグラフィックスが一番最初だと思う。

─ しかしグラフィックスは今ですら非常に高いバンド幅のローカルメモリを搭載しており、逆にメインメモリはGen2とほぼマッチしています。本当に必要なんでしょうか?

Yanes:多分Gen3が出てくる頃には、メインメモリはさらに高速化していると思うよ(笑)きっとその頃にはGDDR7(笑)あたりがローカルメモリに搭載されているんじゃないかな。Gen2は90/65nmプロセスだが、Gen3では45nmになり、より高速化される。全く一緒だよ。