前回、「中高年の皆様が未経験でPythonプログラマーで生計を立てるには」というコラムを書いて、とても多くの方にお読みいただきました。そこで今回はもう少し掘り下げてみたいと思います。

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事 吉政忠志氏

著者:吉政忠志
一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事

前回は中高年の方が未経験でプログラマーの就職志望をされるのはいろいろとハードルがあるという話をしました。そして一つの案として、今まで培ってきた業務ノウハウをメインの武器にしたうえでPythonも書けることをアピールする就職展開がよいと書きました。

実際にPython未経験の求人を見てもPython以外の専門性をある程度期待されており、Pythonは未経験でも許容範囲であるといった求人が多いです。就職するということは会社から仕事の依頼を定常的に受けるという意味でもあるので、自分自身の武器を会社に必要と思ってもらえれば仕事を得られるということでしょう。

そこで、ぜひ自分の武器を磨きつつ、Pythonの勉強もしていただき、学習修得レベルを試験で証明いただければよいと思いますが、その学習を机上の学習にとどめてしまわないことが大切です。知識だけ頭に入れても仕事に使えるノウハウにはならないと思うのです。Pythonを一つのツールとして活かすためにはやはりコードがかけないといけません。そして、課題を解決するためにはどのようなコードを書くべきかなどの感覚を身に付けるべきです。では、学習したものを机上の知識にとどめないための方法を以下に紹介します。

<方法1:写経>

写経はご存じの通りお経を書き写すことです。たとえば、ネットなどにプログラミングコードが公開されていますが、自分で作った環境にひたすらコードを書き写すのです。写経はプログラミングスキルを向上させる方法として有効です。

<方法2:コミュニティイベントに多く参加する>

最前線で活躍するプログラマーが何を考え、どのような知識やノウハウを持ってプログラミングをしているかを知ることで、コーディングのノウハウや感覚が得られると考えています。10月には、国内のPythonイベントとしては最大級の国際カンファレンス「PyCon JP」があります。「PyCon JP」では数日間にわたってテクニカルなスピーチが数多くなされます。興味があるスピーチを聞いていくのがよいでしょう。

以下では私が実際に参加したり登壇したりしてみて、楽しかったコミュニティイベントを紹介します。興味がある方はぜひ参加してみてください。

今回も個人的な意見を書きましたが、いかがでしょうか? 郷に入っては郷に従えということもある通り、まずは郷を知る必要もあると思うのです。そういう意味でもコミュニティイベントに参加するのは効果的だと思いますよ。それでは今回はこの辺で。

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