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不動産の耐用年数を把握しておこう!減価償却の計算方法まで徹底解説

不動産売却
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不動産を売却する際には、その不動産の耐用年数を考慮することが重要です。しかしながら不動産経営の経験がまだ少ない方は、耐用年数に関して十分把握しきれてないのではないでしょうか。

確かに耐用年数はやや複雑であり分かりにくい面がありますが、その内容をしっかりと把握しておかなければ満足のいく不動産経営ができない可能性があるので注意が必要です。

今回は不動産の耐用年数やそれに関連する減価償却の計算方法、耐用年数を考慮した不動産経営のポイントについて具体的に紹介していきます。

不動産の耐用年数の基礎知識

不動産を始めとした事業用の固定資産は、年数が経つにつれて劣化して従来の性能が落ち、その資産が本来有している価値が減少していきます。したがって耐用年数に応じて毎年一定の割合で資産価値を差し引いていく必要があるのです。

不動産の耐用年数とは具体的にどのような内容なのでしょうか。ここでは、不動産の耐用年数の中身や耐用年数の種類や特徴、土地や建物に関する耐用年数について具体的に解説していきます。

不動産の耐用年数とは

不動産の耐用年数とは、不動産の減価償却資産としての使用可能な期間を指します。減価償却資産は、使用し続けることによって様々な箇所が磨耗してその価値が減少し、次第に本来の役割を果たさなくなります。

不動産である家やマンションも居住し続けることにより様々な箇所が徐々に損傷し、最終的には居住できなくなります。不動産を始めとする減価償却資産の使用開始から効用喪失までの期間を耐用年数とすることにより、その耐用年数に応じて減価償却費に計上していくのです。

耐用年数の種類と特徴

耐用年数には、その中身に応じた4つの種類の耐用年数があります。

  • 法定耐用年数
  • 経済的耐用年数
  • 物理的耐用年数
  • 機能的耐用年数

ここからは、4つの耐用年のそれぞれの具体的な中身について紹介していきます。

法定耐用年数

法定耐用年数とは、財務省が定めた耐用年数です。ひとつひとつの不動産の価値を公平に算出するために設けられており、不動産の構造、種類、用途などによって一律に定められています。

なお、法人税の計算は原則として法定耐用年数で減価償却の計算されており、大半の法人はこの法廷耐用年数を使用して会計処理がなされています。

経済的耐用年数

経済的耐用年数とは、不動産を始めとした固定資産の経済的価値がなくなるまでの期間を示します。固定資産は時間の経過とともに徐々に劣化していきますが、この経済的耐用年数は資産の劣化の具合や機能の状況、将来的に発生するであろう修理費用などを考慮して算出されます。

物理的耐用年数

物理的耐用年数とは、固定資産の構造上の損傷に加えて、使用している材料や部品、設備等が劣化することにより建物が物理的に使用できなくなるまでの年数を指します。

機能的耐用年数

機能的耐用年数とは、その資産の目的が計画していた当初から変更し、もしくは開発技術の発展や環境の変化、社会的ニーズに応じて劣化する年数を指します。

一般的に物理的耐用年数の期間が最も長く、法定耐用年数、経済的耐用年数、機能的耐用年数の順で耐用年数の期間は短くなっていきます。

土地に耐用年数はない

同じ不動産であっても建物と異なり、土地は時間の経過によって損傷することがなくその価値は減少しないため、耐用年数は設定されていません

もちろん土地の地価は毎年変動し、値下がりすることがあります。しかし建物や他の固定資産のように年々徐々に価値が低下するものではなく、状況次第では値上がりするケースもあるので減価償却の対象には入っていないのです。

建物の修繕で法定耐用年数は変わらない

建物を修繕することによりその建物自体の寿命は伸びることになり、物理的な耐用年数を伸ばすことは可能です。しかし、修繕することによって法定耐用年数を伸ばすことはできません

法定耐用年数は建物の構造ごとに法律上あらかじめ設定されている年数であり、建物の寿命に左右されるものではないのです。

したがって不動産経営の観点からは法定耐用年数は重要ですが、実際に居住する側の観点からは、物理的耐用年数も重要なポイントになってきます。

不動産の構造別・種類別の耐用年数

不動産の耐用年数は、不動産における構造や種類によって異なります。不動産の主な構造別の耐用年数は以下の通りです。

構造・種類 耐用年数
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 47年
石造・ブロック造・レンガ造 38年
金属造 19〜38年
木造・合成樹脂造 20〜22年

上記で紹介した不動産の主な構造や種類に関する中身について、それぞれ具体的に紹介していきます。

鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造

鉄骨鉄筋コンクリートは「SRC造」と呼ばれており、頑丈な鉄骨の周りを鉄筋とコンクリートで補強しています。鉄骨鉄筋コンクリートは主に高層マンションなどで利用さています。

鉄筋コンクリートはコンクリートに鉄筋が埋め込まれている建材であり、「RC造」と呼ばれています。鉄骨鉄筋コンクリート造よりもコストが安いことから、中低層の建築物なで利用される傾向があります。

鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造の建物では、事務所用での耐用年数が50年、住宅用での耐用年数が47年、店舗用での耐用年数が39年となってます。

石造・ブロック造・レンガ造

石を積み上げる石造りやレンガを積み上げるレンガ作り、石やレンガなどを積み上げてモルタルで補強した壁を作るブロック造があります。日本ではブロックのみを積み上げた建物は構造上弱く崩落の危険があることから許可されておらず、鉄筋を通す必要があることになっています。

これらの構造においては、事務所用での耐用年数が41年、住宅用での耐用年数が38年、病院用での耐用年数が38年となってます。

金属造

金属造とは一般的に鉄骨造(S造)のことで、柱や梁など骨組に鉄骨を使用した構造のことを指します。一般的に人工的に強度を高めた鉄筋を使用しているのが特徴です。

金属造の建物は、骨格材の厚みの違いによって耐用年数も異なります。住宅用の建物の場合、骨格材の厚みが3mm以下の場合は19年、骨格材の厚みが3mmを超えて4mm以下の場合は27年、骨格材の厚みが4mmを超える場合は34年となります。

鉄骨造の耐用年数について詳しく知りたい方にはこちらの記事もおすすめです。

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木造・合成樹脂造

木造とは木材で造られた構造であり、合成樹脂造りとはガラスやプラスチックなどの人為的に製造された化合物で造られた構造を指しています。

木造や合成樹脂造構造においては、事務所用での耐用年数が24年、住宅用での耐用年数が22年、病院用での耐用年数が17年となってます。

不動産の耐用年数を使った減価償却のやり方

ここまでの解説により、不動産においては、建物の構造や種類によってそれぞれ耐用年数が異なることが分かったかと思います。

これらの耐用年数は、勘定科目である減価償却費を算出するために使用される重要な数字となります。不動産の耐用年数を使ってどのように減価償却を行うのでしょうか。

ここからは、構造別の耐用年数を元にした具体的な減価償却の方法について解説していきます。

減価償却は所得を計算するために使う

そもそも減価償却とは、建物や車、機械などの固定資産を購入した際に、初年度で購入費全額を費用として算出するのでなく、耐用年数に応じて分割して費用に計上する会計上のルールを指します。

不動産を売却する際に発生する譲渡所得税は、課税対象となる譲渡所得額に税率をかけて計算され、その計算式は以下のようになります。

譲渡所得額=収入ー必要経費

減価償却費は必要経費の一つであるため、減価償却費を計上することで、譲渡所得税を節税することにつながります。

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減価償却の方法は2種類

減価償却の計算は、以下の2つの方法で行われます。

  • 定率法
  • 定額法

ここからは、それぞれの計算方法の中身について具体的に解説します。

定率法

定率法とは、毎年一定の割合で償却する計算方法です。定率法は不動産を取得した年の減価償却費が高く、年数の経過とともに減価償却費が減少する傾向があります。

定率法による減価償却費は以下の式で算出されます。

減価償却費(定率法)=(取得価額-前年度までの償却費の総額)×償却率

なお、2007年3月31日以前に建物を取得した場合には

減価償却費(定率法・2007年以前)=取得価額×90%×旧定額法の償却率

となります。また、主な耐用年数ごとの償却率は以下の通りとなります。

耐用年数 償却率
2年 1.000
10年 0.250
15年 0.167
20年 0.125

定額法

定額法とは、毎年一定の金額を償却する計算方法です。不動産を取得した初年度からから耐用年数の最終年度まで定額で償却する計算方法となります。したがって費用負担額は毎年同じ金額となります。

定額法の算出式は以下の通りです。

減価償却費(定率法)=建物の取得価額×償却率

なお、2007年3月31日以前に建物を取得した場合は以下の式で算出されます。

減価償却費(定率法・2007年以前)=(建物の取得価額-前年度までの償却費の総額)×旧定率法の償却率

また、主な耐用年数ごとの定額法の償却率は以下の通りとなります。

耐用年数 定額法の償却率
2年 0.500
10年 0.100
15年 0.067
20年 0.050

耐用年数を考慮した不動産経営のポイント

ここまで解説してきた通り、不動産の種類や構造によって耐用年数が異なることから、これから不動産経営を始める際には耐用年数を考慮して取り組むことが大切です。

具体的に耐用年数のどのようなポイントに注意しながら不動産経営に取り組むことが大切なのでしょうか。ここからは、耐用年数を考慮した不動産経営に関して押さえておくべきポイントを3つ紹介します。

耐用年数が長い物件で不動産経営をする

これから不動産経営に乗り出す際は、鉄骨鉄筋コンクリート造や石造りなど、耐用年数が長い物件で経営を行うことをおすすめします。

耐用年数が長い物件であれば減価償却期間が長くなることから、節税期間を長く設けることができるため、収入の安定に繋げることができます。

耐用年数が切れた不動産ではローンが組みにくくなる

金融機関の中には法定耐用年数をローン期間の限度に設定しているところもあります。そのため耐用年数が切れた不動産の場合、金融機関によっては住宅ローンの審査が通らない可能性があるので注意が必要です。

したがって不動産を購入する際は、築年数や構造をきちんと把握した上で、正確な耐用年数を認識することが大切になります。

耐用年数が切れた不動産は建て替えや売却を検討

耐用年数が切れた不動産は減価償却ができなくなることから、費用計上できず節税効果を期待できなくなります。さらにさまざまな箇所の修繕が必要になるため、多額の修繕費も必要になるでしょう。

所有している不動産の耐用年数が切れた場合は、建て替えや売却を視野に入れつつ今後の不動産経営の方針を再検討することが求められます。

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寿命の長い建物にするためハウスメーカーにこだわる

不動産の法定耐用年数は、構造や種類によって決まっています。しかしながら同じ構造や種類の建物であっても、実際の寿命はハウスメーカーの建築技術や細かな素材選びなどによって変わってきます

同じ素材であってもより品質が良く耐久性の高いものが使われていれば、損傷を防ぎ老朽化を遅らせることが可能になります。その結果建物のメンテナンス費用などの節約にも繋がることから、新たに不動産経営を行う際は、ハウスメーカーにこだわり慎重に建物を建設することをおすすめします。

不動産の耐用年数を理解して売却をしよう

今回は不動産の耐用年数や減価償却の計算について解説していきました。不動産経営を行う際は減価償却費をしっかりと考慮した上で経営に取り組むことが大切です。そのためにはどのような建物がどの程度の耐用年数であるのかを、正しく認識しておくことが重要になります

また、建物の種類や構造をある程度把握しておくことも、不動産経営を行うにあたり大切なポイントです。耐用年数の把握に役立つだけでなく、将来発生する修繕費などの維持費を予測することができるようになり、安定した不動産経営ができる可能性が高まるでしょう。

不動産を購入する際は今回の記事の内容を参考にして、後悔のない売買を行うことをおすすめします。

※「マイナビニュース不動産査定」は以下に記載されたリンク先からの情報をもとに、制作・編集しております。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
https://www.rosenka.nta.go.jp/
https://www.retpc.jp/chosa/reins/
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet
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