平屋はなぜ人気なの?2階建てと平屋の比較・安く建てるコツも紹介!

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広い敷地にどっしりと構えた家、シンプルだけどさりげなくこだわったデザイン、大胆な片流れ屋根…海外ドラマで見かけるような平屋住宅に、誰もが一度は憧れたことがあるのではないでしょうか。日本は土地が狭いため2階建て住宅が大半をしめていましたが、近年、災害や高齢化などの問題を受け、改めて平屋の魅力が見直されています。

この記事では、平屋が人気を集めている理由やメリット、また逆にどんなデメリットがあり、どんなことに注意すべきなのかをわかりやすく解説していきます。

建築費用を抑えるためのポイントなどもまとめていますので、平屋の新築を検討する際の事前知識として、ぜひこの記事をお役立てください!

平屋の人気が高い理由

まずは、平屋がなぜ人気なのかを探っていきましょう。人気の理由には以下のようなことが考えられます。

  • バリアフリー化しやすい
  • 家族とのコミュニケーションがとりやすい
  • 耐震性に優れている
  • メンテナンス費用を安く抑えることができる
  • 間取りやデザインを自由にできる

以上の理由を踏まえ一つずつ、詳しく見ていきましょう。

バリアフリー化しやすい

まず、平屋が選ばれる最も大きな理由と言ってもいいのが、バリアフリー化しやすいということです。階段を不要とする平屋は家全体をフラットにできるため、歳をとっても終の棲家として安心して暮らすことが可能になります。

また、上下移動がなくなることで、掃除や2階へ洗濯物を干しに行くなどの動線を短縮でき、家事の負担を減らすこともできるでしょう。

家の中での不慮の事故の原因は、階段などからの転落が20%を占めると言われています。筋力の衰えた高齢者はもちろん、バランス感覚がまだ未発達な小さなお子様も安全に過ごすことができるのが平屋の魅力です。

家族とのコミュニケーションがとりやすい

先にも述べた通り、平屋はひと続きの構造ゆえに家族が自然と接するシチュエーションが増えます。特に用事がなくても、顔を合わせるたびにふとした会話が生まれたり、間取りの工夫次第でプライベートは確保しつつ、いつでも家族の声が届く・伝わる安心感があります。

特に、小さいお子様の目が離せない時期、何かあったときにすぐに気付いて対応することができるのも平屋の良さです。

また、2階建て住宅の場合は階段という隔てがあり、家族が顔を合わせる頻度がどうしても減ってしまうことがあります。一方で、コミュニケーションのとりやすい平屋では、引きこもりや鬱などの問題も起こりにくいのではないかと言われています。

耐震性に優れている

昨今、日本では大型台風・地震災害が相次ぎ、家の耐震性・耐久性が非常に重要視されるようになりましたが、それは同時に平屋が注目を浴びることになったきっかけでもあります。

建物は高さがあるほど強風に弱く、重量が大きいほど地震の揺れも大きくなりますが、平屋はフラットな造りであるとともに、2階部分を支えるための重さが少ないため、地震・台風の被害を受けにくいと言えます。

日本はもともと自然災害が起こりやすいとされる島国でもありますので、まさに平屋住宅は日本の環境に適した造りだと言っても過言ではないでしょう。

メンテナンス費用を安く抑えることができる

住み始めてから実感するのは、家の修繕費が意外にかかることです。劣化した部分の回復工事、ペンキの塗り直し、屋根の張り替えなど色々な費用が発生しますが、2階建て住宅の場合、高所のメンテナンスのため大掛かりな足場を組んだり材料費・人件費などで修繕費が跳ね上がってしまいます。

もちろん、そのときの修繕具合や業者などで違いは出ますが、30年以上の長い目で見れば、2階建てよりも平屋の方が約数十万円のコストカットを期待できるのではないでしょうか。

間取りやデザインを自由にできる

平屋は上の階を支える柱を少なくできるため、空間を広々と使い、様々な間取りやデザインを考えることができます。例えば、天井を高くして大きめの照明やファンを取り付けたり、ロフトや屋根裏を造って収納スペースにしたり、土間スペースを造って遊びを取り入れたり、屋根の傾斜を生かして勾配(こうばい)天井にするのもおしゃれです。

また、平屋住宅の間取りには主に「I型」「L型」「コの字型」「ロの字型」の4タイプがあり、敷地の面積や形状によってどのタイプにするかが決められます。コの字型やロの字型で中庭を配置して開放感を演出するのも良し、逆にI型やL型でコンパクトな造りにして駐車場や外庭スペースを広く設けるなど、自由な発想を取り入れることができるのも平屋の大きな特徴です。

平屋のデメリット

さて、住みやすさを考えたうえで平屋は非常に優秀な造りに思えますが、反対にデメリットもあることを知っておかなければいけません。以下のような点に気をつけてしっかりと検討しましょう。

  • 家を広くしたいなら広い土地が必要
  • 周囲の環境によっては暮らしにくい
  • 水害の被害を受けやすい
  • 日当たりの悪い部屋が出てくる

こちらも一つずつ見ていきましょう。

家を広くしたいなら広い土地が必要

平屋を検討するときまず考えなくてはいけないのが、広い土地が必要ということです。当たり前ですが、2階建てならば2階に収納できるものを1階部分にすべて収納することになるので、その分、広いスペースが必要ということになります。

ただもう一つ、土地には地域ごとに定められている「建ぺい率」という制限があり、建物とは別に一定の空き地を設ける必要があるため、所有している土地ぎりぎりまで使って家を広く建てるということはできません。間取りを考える際には、事前に市役所等の建築指導課または都市計画課にその土地の建ぺい率を確認しておきましょう。

建ぺい率と

建ぺい率(けんぺいりつ)とは、敷地面積に対しての建築面積(建て坪)の割合をのことを言い、風通しや防火のために設定されている建築においての規制基準となります。

建ぺい率は用途地域ごとに30〜80%と差がありますが、住宅地域に多いのは40〜60%です。例えば、建ぺい率が50%と指定されている地域では、100平米の家を建てたい場合は倍の200平米の土地が必要ということになります。なお、2階建ての場合は1階と2階のどちらか大きい方の面積で考えます。

周囲の環境によっては暮らしにくい

平屋は人の目線と同じ高さにあるため、道路や隣家からの視線が気になったり、1階部分に窓や出入り口が多くなるため、防犯面に特に配慮しなくてはいけないなどの不利な点もあります。道路と反対側に窓を作ったり、柵や塀を設置するなどの検討も必要になるでしょう。

また、狭い土地に建てた場合、周囲に2階建て以上の住宅が多ければ日差しも遮られたり、圧迫感を抱いてしまう可能性もあります。

水害の被害を受けやすい

2階建てに比べ、豪雨・高潮などの際に浸水被害を受けやすいのが平屋の大きなデメリットです。いざというとき上階へ避難したり荷物を移動させることができないので、地域のハザードマップを事前に確認し、できるだけ高い場所に建てることが望ましいです。

また、エアコンなどの室外機は、床上浸水して電気部分が水没すると故障してしまうため、下に台などを設置して高い位置に取り付けておくと安心です。

日当たりの悪い部屋が出てくる

一般的に、物件の日照条件は南向きが一番良いとされています。2階建ての場合は少なくとも1階の南側・2階の南側の2面の窓から光を取り入れることができますが、平屋の場合は通常、1階建ての四角い建物になるため、南側は1面のみとなり、必然的に家全体への採光が難しくなります。

また、ひと続きのフロアに部屋数が多くなるため、壁面も増え風通しが悪くなる傾向にあります。コの字型・ロの字型などの造りの場合、内側に中庭や大きな窓を設置するなどで光を取り入れる方法も検討してみましょう。

平屋と2階建て住宅の比較

次に、費用について解説していきます。一般的に平屋は、土地が広い分、費用は高くなると言われていますが、場合によっては費用を抑えられることもあります。

ここでは、建築費・税金面に着目し、平屋と2階建てにかかる費用を比較してきます。

建築費は平屋の方が高い

建築費には必ず、「基礎工事(建物の土台)」「屋根工事」という項目が含まれており、特に基礎工事は重要な工事のため費用も高くなります。

平屋は、上階を支える柱や階段もなく大掛かりな足場を組む必要もないので2階建てより安く済む場合もありますが、基礎工事は1階部分の坪単価に関わってくるため、縦に高い2階建てよりも、横に広い平屋の方が工事費が高くなるケースが多いです。

一例として、2階建てと平屋を同じ広さ(60坪)で建てた場合の建築費を比較してみましょう。坪単価はハウスメーカーや工務店により基準が異なりますが、今回は基礎工事が含まれる1階部分の坪単価を70万円、2階部分を30万円と仮定し、以下のように建築費を求めます。

■1階部分が30坪、2階部分が30坪の2階建ての場合■

(1階/30坪×坪単価70万円)+(2階/30坪×坪単価30万円)=建築費3,000万円

■60坪の平屋の場合■

(60坪-5坪)×坪単価70万円=建築費3,850万円

※平屋では必要ない階段・2階トイレなどのスペースを5坪として、60坪から引いて計算しています。

上記の例で見ると、平屋の方が850万円高くなることがわかります。ただ、平屋と2階建てをまったく同じ条件で比較することはできないため、間取りや材料費などによって費用は大きく変動する可能性があることも踏まえておきましょう。

税金は平屋の方が高い

住宅を取得した際にかかる税金は以下の4つとなります。

  • 消費税…不動産購入時にかかる税金
  • 印紙税…不動産売買・工事の契約書類に貼付する印紙代
  • 登録免許税…不動産登記にかかる税金
  • 不動産取得税…土地や建物を取得したときにかかる税金

このうち、不動産取得税は固定資産税評価額に標準税率4%(※)をかけて算出することになりますが、同じ坪数の平屋と2階建てを比較した場合、平屋の方が土地を広く要することや、屋根や壁に沢山の資材を使うため資産価値が高いと見なされ、固定資産税がやや高くなる傾向にあります。

※標準税率は地域により異なる場合があり、2021年3月31日までは軽減措置で3%になるケースもあります。

ただ、これも地域ごとに土地・建物の評価額が異なる場合は多々ありますので、平屋の方が必ず高くなるというわけではありません。土地の価格・間取り・構造など総合的に見て検討することで税金を抑えることも可能になります。

平屋の方が安くなる部分もある

建築費・税金ともに見ると、”平屋は高い”という印象を受けるかもしれませんが、平屋には以下のような部分がなくなるため、安くなる可能性もあるのです。

  • 階段・踊り場
  • 2階廊下・ホール
  • 2階トイレ・洗面所

例えば、坪単価50万円だった場合、階段や2階トイレの広さが3坪分としたとき、それがなくなることで150万円もコストダウンできることになります。また、トイレなど水回りの部分が減ることでトイレ機器や給排水工事の金額も必要なくなりますので、他の部分に費用をまわすこともできるでしょう。

平屋を安く建てるためのポイント

おおまかな費用を理解したら、今度はそれをよりお得にするためのコツを知りたいですよね。ここでは、平屋を安く建てるためのポイントをいくつかご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 建物の形状をシンプルにする
  • 安さだけで業者を選ばない
  • 部屋の数を限定する
  • 仕切りをなるべく減らす

これらのポイントを一つずつ詳しく見ていきましょう。

建物の形状をシンプルにする

前述したように、平屋は他の建造物と比べて自由度が高いため、どうしてもデザイン・間取りなどにこだわりたくなってしまいますが、こだわりを追求すればするほど費用はかさみます。

複雑な造りにすれば時間・人件費がかかりますし、独特なデザインを求めれば特別な資材費などが発生します。また、使用する資材が多くなると、資産価値が上がるため固定資産税評価額も高くなる可能性があります。

費用を抑えるためには、できるだけシンプルな造りに留めることが大切です。

安さだけで業者を選ばない

予算を抑えることばかりにこだわって、業者から提示された見積もりを鵜呑みにし、安さだけで選別しないようにしましょう。なぜなら、契約欲しさに最初に安い金額を提示し、後からオプションなどを追加し結果的に他の業者よりも高い金額を請求する業者もあるからです。

また、最終的に必ず必要になるような地盤工事や外構、水道・電気工事などの付帯工事費用を最初の見積もりに入れず、工事が終わってから請求してくるような悪徳業者もあるのです。

業者から提示された費用が果たして適性価格であるかを判断することは、専門知識を持たない人にとっては非常に難しいものですが、それをいいことにうまく言いくるめようとする業者も多いのが事実です。

複数の業者を比較し、口先だけではなくその費用に至った明細・根拠をきちんと説明できる誠実な業者を選ぶことが重要です。

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部屋の数を限定する

建築費用を節約するためには、工事の要となる基礎工事が含まれる床面積を削減することも一つの方法です。必要な部屋数をある程度絞ったり、廊下部分を無くしてみるなど、間取りを工夫することがポイントとなります。

例えば、普段あまり使わなそうな和室や無駄なスペースがあれば、その部分はあえて中庭にしてしまえば、床部分を排除し基礎工事費用も減らすことができます。ただ、それにより建物の形状に凹凸が増えて複雑な造りになると施工費が高くなってしまいますので、あくまでも外観はシンプルにしつつ、バランスを取りながら間取りを検討していきましょう。

仕切りをなるべく減らす

壁の仕切りを減らすことで仕上げの面積や資材・道具の削減ができ、結果的に費用を抑えることにつながります。さらに、平屋の利点として「広く開放的な暮らしができる」というイメージがありますが、壁を減らすことでその理想もかなえることができるのです。

部屋を細かく仕切るより、ワンフロアを広く使うことで家具・インテリアの配置に自由度が生まれ、家事の効率も上がります。また、将来バリアフリー化もしやすく、車椅子での移動が必要になった際にも便利でしょう。

まとめ

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ここまで、平屋が人気な理由や、2階建て住宅と比較しながら平屋のデメリットなども解説してきました。全体を通して、小さなお子様・お年寄りと暮らす家族の場所として、平屋はとてもあたたかく、“安心して長く暮らせる家”という印象を持たれたのではないでしょうか。

費用の面、敷地の確保、水害の心配、確かに検討しなくてはいけない点は多々ありますが、一方で自由度が高く、庭に面した部屋に大きな窓を作れば、いつでも自然を身近に感じながら過ごすこともでき、また違った家の楽しみ方ができるのも魅力です。

ぜひこの記事を参考に、大切な人といつまでも暮らせる平屋住宅を検討してみてください。

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