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「Indexer Diagnostics」の使い方
Microsoftが1月3日(米国時間)にリリースした「Indexer Diagnostics」の存在が興味深い。
説明にあるとおり現段階ではベータ版だが、検索機能の状態確認やサービスの再起動など、検索にまつわる機能を寄り集めたUWPアプリである。「Service status」はエクスプローラーやOutlookの検索、Microsoft Edgeの履歴から検索対象となっているものを1時間 / 1日 / 1週間単位で切り替えるダッシュボードだ。
検索機能に異常が見られた場合は「Search is not working」を使用する。サービス(Windows Search)の再起動、ファイルインデックスの再構築、フィードバックの送信といった具合に項目が並んでいる。いずれの操作も既存環境で実行できるが、Windows 10に不慣れなユーザーにとっては、一カ所から操作できるのは便利だろう。
「Is my file indexed?」は特定のファイルが検索結果に含まれない場合に、ステータスを確認するページだ。下図はデスクトップにある「001.png」というファイルを調べてみた結果だが、Pending URLsのメッセージが赤色で強調されている。意訳すると、「インデックス化を保留しているファイルが22939ある。ファイルはリストに含まれている可能性があるものの、(Windows Search)サービスで検索されるまで検索できない」となっている。筆者の環境ではデスクトップを検索対象外としているため、インデックス化されていないのは当然の結果といえよう。
「What is being indexed?」はインデックス作成対象となるパス(Included paths)と、除外対象となるパス(Excluded paths)の確認や追加・削除を行うページである。
「Perfomance」は文字どおりパフォーマンスの確認を行うページ。Windows ADKに含まれるWindows Performance Analyzer(WPA)を使用して、検索実行時のリソースや機能を確認する開発者向けの機能だ。
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リソース情報を収集する「Start Resource Tracing」、Windowsの機能を収集する「Start Functional Tracing」、アプリログを収集する「Collect Application Logs」を使用する
最後の「Search roots」は検索ルートを確認するページだが、通常は検索ルートを用いることはなく、特筆することはない。「インデックスのオプション」はWin32ベースのため、コントロールパネルから「設定」へ移行するWindows 10からは、いずれ取り除かれる。「Indexer Diagnostics」は検索機能のモダン化を推し進める意思の表れだ。
阿久津良和(Cactus)