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「Indexer Diagnostics」の使い方

Microsoftが1月3日(米国時間)にリリースした「Indexer Diagnostics」の存在が興味深い。

  • 2020年1月3日(米国時間)リリースの「Indexer Diagnostics」

説明にあるとおり現段階ではベータ版だが、検索機能の状態確認やサービスの再起動など、検索にまつわる機能を寄り集めたUWPアプリである。「Service status」はエクスプローラーやOutlookの検索、Microsoft Edgeの履歴から検索対象となっているものを1時間 / 1日 / 1週間単位で切り替えるダッシュボードだ。

  • 「Service status」。現バージョンでは「Files」をクリック/タップすることで、検索対象ファイルを確認できる

検索機能に異常が見られた場合は「Search is not working」を使用する。サービス(Windows Search)の再起動、ファイルインデックスの再構築、フィードバックの送信といった具合に項目が並んでいる。いずれの操作も既存環境で実行できるが、Windows 10に不慣れなユーザーにとっては、一カ所から操作できるのは便利だろう。

  • 「Search is not working」。「Restart」ボタンはサービスを再起動し、「Reset」ボタンはインデックスの再構築を実行する

「Is my file indexed?」は特定のファイルが検索結果に含まれない場合に、ステータスを確認するページだ。下図はデスクトップにある「001.png」というファイルを調べてみた結果だが、Pending URLsのメッセージが赤色で強調されている。意訳すると、「インデックス化を保留しているファイルが22939ある。ファイルはリストに含まれている可能性があるものの、(Windows Search)サービスで検索されるまで検索できない」となっている。筆者の環境ではデスクトップを検索対象外としているため、インデックス化されていないのは当然の結果といえよう。

  • 「Browse」ボタンで任意のファイルを選択し、「Verify」ボタンでステータス確認を実行する

「What is being indexed?」はインデックス作成対象となるパス(Included paths)と、除外対象となるパス(Excluded paths)の確認や追加・削除を行うページである。

  • いずれのパスも「Add」「Remove」各ボタンで追加・削除できる

「Perfomance」は文字どおりパフォーマンスの確認を行うページ。Windows ADKに含まれるWindows Performance Analyzer(WPA)を使用して、検索実行時のリソースや機能を確認する開発者向けの機能だ。

  • リソース情報を収集する「Start Resource Tracing」、Windowsの機能を収集する「Start Functional Tracing」、アプリログを収集する「Collect Application Logs」を使用する

  • Functional Tracingの結果をWPAで確認中。インデックス再作成やトレース処理で過度のCPU負荷が発生している

最後の「Search roots」は検索ルートを確認するページだが、通常は検索ルートを用いることはなく、特筆することはない。「インデックスのオプション」はWin32ベースのため、コントロールパネルから「設定」へ移行するWindows 10からは、いずれ取り除かれる。「Indexer Diagnostics」は検索機能のモダン化を推し進める意思の表れだ。

阿久津良和(Cactus)