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エクスポートはあるがインポート機能はないGmail

クラウド上で動作するサービス(SaaS:Software as a Service)の利便性は高いものの、必ずしも全幅の信頼を寄せるべきではない。特に無償で使用できるタイプは自己責任でバックアップを用意すべきだろう。2020年最初、今回は多くの方が利用するGmailを対象にバックアップ手順を紹介する。

Gmailはエクスポート機能を備えているため、こちらを使えばバックアップの作成は可能だ。

  • Gmailにログインし、ユーザーアイコン→「Googleアカウントを管理」と順にクリック/タップする

  • 「データとカスタマイズ」→「データをダウンロード」と順にクリック/タップする

  • 既定ではすべてのサービスが対象になっているため、「選択をすべて解除」をクリック/タップしてチェックを外す

  • 「メール」のチェックボックスをクリック/タップしてチェックを入れる。なお、バックアップ形式は本稿執筆時点でmboxのみ。「メールのすべてのデータが含まれます」をクリック/タップすると、ラベル単位でエクスポート対象となるメールの取捨選択が可能だ

  • そのままページ下部に進み、「次のステップ」をクリック/タップする

ステップ2はアーカイブ形式のカスタマイズを行う。配信方法は「ダウンロードリンクをメールで送信」「Googleドライブに追加」「Dropboxに追加」「OneDriveに追加」「Boxに追加」から選択可能。利用環境に応じてお好みの方法を選択して構わないが、今回はGoogleドライブを使用した。エクスポートタイプは「1回限りのアーカイブ」「1年間2カ月ごとに定期的のエクスポート」のいずれかを選択できるが、特に問題がなければ、すべてのデータを対象とする前者を選択した方が操作も1度で済む。ファイル形式はZIPもしくはtarの圧縮形式であるtgzのいずれか。ファイルサイズは1/2/4/10/50GBから選択できる。Windows 10で操作する場合はZIP形式、ファイルサイズは最大値を選択するとよい。

  • 各種形式を選択して「アーカイブを作成」をクリック/タップする

  • これでメールデータのアーカイブ処理がクラウド上で始まる

アーカイブに要する時間は環境によって異なるが、Gmail上で6.45GBのメールを蓄積していた筆者の環境では3時間を要した。このような手順でGmail上のメールをバックアップできるが、Gmail自身はファイル経由のインポート機能を備えていない。ただ、他のメールサービスからインポートすることは可能なため、Thunderbirdで今回作成したmboxファイルをインポートし、そこからGmailで移行することは可能だ。

  • アーカイブデータの準備を終えるとGmailに通知メールが届く。今回はGoogleドライブに保存したため、「Googleドライブで表示」をクリック/タップする

  • 今回作成したバックアップは4.13GBだった

阿久津良和(Cactus)