孤独のグルメの名言といえば「モノを食べる時はね誰にも邪魔されず自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ独りで静かで豊かで……」が有名だが、改めて書き出してみると意外に長い。進次郎語録と違い実際に言ってはいるのだが、我々が口にする五郎名言は勝手に簡略化されているような気がする。
だが、孤独のグルメには他にも名言がたくさんあるし、一話目から簡潔で共感性の高い名言がある。
「俺は注文はできるだけ物おじせずハッキリという 聞き返されるのはやっかいだ」
書き出してみると思ったより長かったのだが、やはり「聞き返されるのはやっかい」に対する共感度は高い。
注文時の店員との会話ターン数は少ない方がいい。
別にドラクエ4のエスタークのように店員を仲間にしようとしているわけではないしあれはガセだ、ただ他人との会話数など少ない方がいいに決まっているからだ。
しかし、五郎はそんなコミュ症というわけではないだろう、それで個人経営の輸入雑貨商などという謎の職業が成り立つわけがない。
おそらく五郎は「おたおた」したくなかったのだろう、初めて入る飲食店だと、その店のルールがわからず、注文がもたつきがちな上、自信のなさから小声や「豚肉いため?」など謎の疑問形になってしまい、さらなるもたつきが発生しがちだ。
それがやっかいだから物おじせずハッキリといっても「おしんこ何?」と、結局聞き替えされるのだから、初めての店というのはつくづく鬼門だ。
それが嫌で私はシステムがわかったチェーン店にしか行かないので、毎回初見の個人経営店に飛び込む五郎は果敢である。
そんな注文時のおたおたを恐れる者にとって、タッチパネルでの注文は救世主と言っていいだろう。
確かにそうなのだが、それは席についてから注文するタイプの話であり、席につく前に注文するタイプであれば「新たな鬼門が開いた」と言ってもいい。
注文時のもたつきが嫌な理由の一つに「その間注文を取る店員を立ったまま待たせている」というのがある。
別に店員はイラついていないだろうし、注文を取り終わっても座ったりしないだろうが、勝手に焦ってしまうのだ。
五郎が見事なのは「おしんこ何?」と聞き返されても、瞬時に「何があるんですか?」と返せたところだ。
私なら聞き返されたショックで無言になる可能性が高い、ここで店員が間違えて人間の店に入ってしまったタヌキか何かだと気づき「ナスときゅうりとハクサイがあります」と言ってくれればいいが、たまに鬼の無言を貫く店員がおり、悠久の気まずい時間が流れてしまう時がある。
タッチパネルというのは無言の店員みたいなものだ、操作法がわかっている時は便利だが、わからない時はどうしようもなくなってしまう。
機械なのだからいくらモタついたところで舌打ちをしてくることはないのだが、別の客が後ろで待っている場合がある。
店員を待たせるより同じ客を待たせる方が焦る、よって注文タッチパネルというのは、初見でも操作が簡単で、早く俺を自由で救われた状態にしてくれないと困る。
マックのタッチパネルへの批判いろいろ、しかしまだ全国で設置には至らず
だが「マクドナルド」のタッチパネルのUIが、全然自由で救われないと話題のようだ。
ファストフード店というのは回転率命の店だ、自分がタッチパネル操作にモタつくことにより大量の「待ち」が発生してしまうかと思うと「タッチパネルが怖いから行かない」まである。
具体的に何が使いづらいかというと、最初のメニュー画面に商品の金額が書いておらず最後の合計画面でやっと金額がわかる仕様になっているそうだ。
「値段を見ずに買い物がしたい」というのは庶民の夢だが、マクドナルドに行けば強制的に夢が叶うようである、やはりマックは庶民の味方だ。
想定していたのと違う使いづらさだが、普通に操作の流れがわかりづらく誤タップが多いという問題もあるそうだ。
よって、操作を面倒にすることにより、合計金額が思ったより高くなっていてもそのまま注文させるためにわざとやっている、という説すら流れているらしい。
確かに自分の後ろに待っている人がいたら、マックでまさかの三千円越えしていてもそのまま注文してしまうような気もする。
しかし、マクドナルドのタッチパネルは全世界でこの仕様なので、慣れれば使いやすいという意見もあり、文句を言っているのはセルフレジと喧嘩しているような「ついていけてない勢」の問題である、という声もある。
確かに、セルフレジもタッチパネルも、操作に慣れてしまえば有人より早く楽だったりするので、マクドナルドのタッチパネルもそうなのかもしれない。
我が村のマクドナルドにもタッチパネルがやってきたら一度使ってみたいと思うが、現在タッチパネルが設置されているのは全国で1800店舗。
さらに「子どもには手が届かないし老人にはなんのことやらわからない」と評判らしいので、半分以上が老人の我が村には戦略的に設置されないかもしれない。
