日本人が最も使っているSNSはLINEである。
その話を聞くたびに「遠足で1番人気のおやつはバナナ」と聞いたが如く「LINEはSNSに入るのか?」と問いたくなる。
先生、LINEはSNSに入りますか?
私はSNSを主に「独り言ツール」として使っている。
誰に向かって言っているわけでもない独り言を壁の代わりにSNSに発信し、それをたまたま聞いた人間が反応を返してくることもある、という感じだ。
その性質のおかげでXなどでは「バナナは嫌い」という独り言に対し、知らない人が「それは俺の悪口だな」と殴りかかる大乱闘が連日スマッシュされているのだが、壁にでも言っておけばいい独り言を、世界中の人間に聞こえる場所で言っているのだからそれも仕方ない。
逆に、独り言なのだから、投稿に全く反応がなくてもそこまで気にならず、フォロワーたちが何故無反応なのかと訝しんだりしない。
それに対しLINEは明確に相手あっての「対話ツール」であり、何か発したからには相手からの「返事」を期待するものだろう。
もちろんその対話の中に「バナナは俺の悪口に入る」と知らない人が乱入してくることもない。
最近の若者にとってXもインスタも「知り合いとコミュニケーションするツール」らしいので違和感がないのかもしれないが、私のように「現実にLINEするような知り合いがいないから、Xで知らない人に向けて独り言を言っている人」にとっては、XとLINEが同じSNSとは思えないのである。
私はXを1日62時間やっているのに対し、LINEは62日に1回ぐらいしか使わないので詳しくないのだが、おそらくLINEは他のSNSより現実的な濃い人間関係で使用されていると思われる。
よって、ほとんどのSNSに実装されている「ブロック機能」もXとLINEでは重みが違ってくるのだろう。
実際Xのブロックは、直接の関わりはないが、主義主張の違う人を視界に入れないようにするためなど、何かが起こる前の自衛として割とカジュアルに使用される。
例えば私は62時間の内84時間を「エゴサーチ」に費やしている。
私のことを話題にしているポスト自体が少ないのだが、さらにごく稀に私の作品や私自身が気に入らない、という人に出会うこともある。
これは相手が悪いわけではない、ただの独り言をエゴサまでして見つけ出しているという意味ではこっちが悪いまであるが、やはり自分の悪口は目に入れたくない。
だが、何せ相手は悪くないので、できれば相手にバレないように視界から消したいところだ。
今は仕様が変わっているようだが、昔はXでブロックされているアカウントを見ようとすると「お前はコイツにブロックされてるから無駄」というメッセージが出ていた。
よって私はブロックよりもバレない「ミュート」を使用しており、今までブロックを使ったのは「死ねよ」と言ってきた知らない人と、担当編集者だけである。
それに対し、LINEのブロックは、少なくともLINEの交換するぐらい関わりのあった人を弾くのだから、Xのブロックとはワケが違う気がする。
だが、LINEのブロックも一応相手にはブロックしていることがわからない仕様なのだ。
ブロックすれば向こうからのメッセージは届かないし、通話も繋がらない、しかし相手はメッセージを送ることはできるし、相手の「友達リスト」には入ったままなのでブロックされたことには明確には気づけない。
バレずに弾くのは相手への優しさ、もしくは、弾いたことにより余計相手を逆上させるのを防ぐ目的もあるのだが、LINEをブロックするからにはそれ相応の「何か」があったのだろう。
そんな相手への「優しさ」など逆に不要、という意見が根強かったのか、LINEはついに「プレミアムブロック」という有料ブロックサービスの実装を決定した。
ちょっと高い風邪薬のような名前だが、このプレミアムブロックを使うと、相手の友達リストから自分を抹消することが可能になる。
つまり、相手はメッセージを送ること自体が不可能になるし、当然自分がブロックされたこともわかるのだが「相手の友達リストに残るのも嫌だ」と思っていたユーザーは多かったようで、有料なのは置いておいて、機能自体は「待ってた」と歓迎されているようだ。
みんな、この機能に肯定的なようだが、どちらかというとブロックされる側の私にとっては緊張感のある発表だ、この機能が実装された瞬間友達リストが半分になっていたらどうすればいいのだ。
だが私のともだちリストは、最初からほぼ空なので「激減」という現象はそもそも起こらない。
プレミアムブロックを食らうような人材はそもそもLINEを交換できるところまでいけないので、意外と無影響なのかもしれない。
