昨年9月のスペシャルイベントで発表され、カメラ好きの注目をさらった「Apple ProRAW」が、iOS 14.3でついにリリースされました。今回はその使い方をご紹介します。

なお、Apple ProRAWを使用できるモデルはiPhone 12 ProおよびiPhone 12 Pro Maxのみです(記事執筆時点)。他のモデルではOSをアップデートしても使用できないのでご注意ください。

<1>iOSをアップデートする

Apple ProRAWを使うには、iOSを14.3以降にアップデートする必要があります。

  • 「設定」を開き、「一般」→「ソフトウェア・アップデート」の順にタップ→この画面が出ていたら「ダウンロードしてインストール」をタップします

<2>「Apple ProRAW」を使用できる状態にする

次に、「カメラ」の設定でApple ProRAWを使える状態にします。この操作は初回のみでOKです。

  • 「設定」を開き、「カメラ」→「フォーマット」の順にタップ→「Apple ProRAW」をオンにします

<3>カメラで「RAW」をオンにする

カメラを開くと新しく「RAW」のボタンが表示されるようになっています。Apple ProRAWで撮影する際はここをオンにします。

  • 「カメラ」を開き画面上部の「RAW」ボタンをタップ。斜線がないとApple ProRAWフォーマット、斜線があると通常のHEIF/HEVCフォーマットで撮影されます

なお、ポートレートやパノラマではApple ProRAWでの撮影はできません。

<参考>Apple ProRAWで撮影した写真の特徴

Apple ProRAWは通常のフォーマットとどう違うのでしょうか。また、RAW撮影ができるサードパーティ製アプリで撮影した場合とは? 3種類のフォーマットを比べてみました。

  • 通常、Apple ProRAW、サードパーティ製アプリの画像(加工なし)とそれぞれのファイルサイズ

  • 加工なしで見ると色が浅いようですが、iPhoneの「写真」アプリでは通常フォーマットと同様に表示されます。編集やシェアなどの操作も通常と同様です

  • 「Adobe Lightroom」などの画像編集専用ソフトでは、画質を保ったまま、非常に自由度の高い編集を加えることが可能です。LightroomはiPhone、iPadでも使用できます

  • 見栄えを整えるだけでなく、同じ写真を全く異なる印象に仕上げることも可能

Apple ProRAWで保存された画像の特徴としては
・通常のフォーマットよりもファイルサイズが大きい
・通常のフォーマットよりも自由度の高い編集ができる
といった点が挙げられます。

特にファイルサイズは非常に大きな差があります。これは、後で加工することを前提に多くのデータを保持したままの状態で保存されているからです。専用ソフトで加工する予定がない場合は、従来通り通常フォーマットで撮影するのがおすすめです。