今回は、防災と防犯の注目アイテムを知るために、ビックカメラ有楽町店を訪れました。

どちらのジャンルも、数年スパンで見るとニーズが顕著に高まっているようです。直近の空気感について、同店スタッフの吉橋由里氏が教えてくれました。「市場として成熟が進んでいる印象です。一時期は、強盗多発の報道をきっかけにご年配の方を中心にドアホン人気が高まったり、大きな災害をきっかけに防災グッズが買われたりという動きがありましたが、いまはそうした波は落ち着いて、必要なタイミングで揃えたり買い替えたりするといった感じがしますね」

  • ビックカメラ有楽町店 5階にある防犯グッズ売り場。吉橋由里氏にナビゲートしてもらった

    ビックカメラ有楽町店 5階にある防犯グッズ売り場。吉橋由里氏にナビゲートしてもらった

  • 防災グッズ売り場も併設している

    防災グッズ売り場も併設している

すでに、各人各家庭の備えの形がある程度できていて、そこから必要なものを買い求める人が増えている様子です。その一方で、イチから揃えるという人ももちろんいます。そうした需要のなかで、目立って売れているアイテムを防災で3点、防犯で4点挙げてもらいました。下記の「防災&防犯グッズ選び 基本の3カ条」を踏まえて、モデルごとに注目される理由を追っていきましょう。

<防災&防犯グッズ選び 基本の3カ条>

  • 防災グッズの定番はポータブル電源。10万円前後のモデルが人気だが、給電数や容量などは個々の最適解で突き詰めよう。
  • 直近で盛り上がっているのはネットワークカメラ。自動追尾やスマホ対応など機能の違いは大きいので、しっかり比較したい。
  • インターホンなどの工事依頼が必要なものは、工期のめどもつけておきたい。年度の切り替え時期以外、繁閑の差はあまりない。

※本文と写真で掲載している価格は、2026年7月30日12:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

防災注目アイテム・・・10万円切りの定番ポータブル電源「Solix C1000 Gen2」

まずは防災アイテム売り場を見ていきましょう。ジャンルとして定番人気となっているのがポータブル電源です。スマホ充電を見込んだコンパクトなものもありますが、売れ筋は約10万円の大容量タイプとのこと。

なかでも人気があるのは、Ankerの「Solix C1000 Gen2 Portable Power Station」といいます。容量は1024Wで、出力はAC×5基とUSB×4基(うちUSB Type-Cは3基)、シガーソケット×1基が使えます。取材時の価格は99,990円でした。

「車に積んでアウトドアで使うという方も多いのですが、防災意識の高まりから導入される方も増えています。ちょうど10万円くらいの価格で、家族のスマホや扇風機、ほかにもいろいろな家電がまかなえるのがポイントですね。ソーラーパネルなどと一緒に買われる方もいらっしゃいます」

  • Anker「Solix C1000 Gen2 Portable Power Station」(右、オフホワイトモデル)

    Anker「Solix C1000 Gen2 Portable Power Station」(右、オフホワイトモデル)

防災注目アイテム・・・永遠の基本「防災リュック」は大容量タイプが人気

十数年スパンで見た定番といえば、防災アイテムをひとまとめにした防災リュックです。同店では、アイリスオーヤマの「防災リュック 1人用 33点 防災セット 防災グッズ BRS-33」が人気とのこと。取材時の価格は6,640円。5,000円を切るモデルもありますが、BRS-33は売り場のなかでも最大点数を収納しています。ウォータータンクや布テープ、懐中電灯、緊急トイレ、トレンチコートなどを揃えており、点数が少なめで割安なモデルより選ばれることが多いといいます。

「緊急時ですから、何が必要になるか分かりません。そうしたときに、これだけ多くのグッズが揃っていれば安心できるということかなと。ここに非常食も入れられますし、拡張性も高くてそこまで値が張らないのも人気につながっていると思います」

  • アイリスオーヤマ「防災リュック 1人用 33点 防災セット 防災グッズ BRS-33」(中段)

    アイリスオーヤマ「防災リュック 1人用 33点 防災セット 防災グッズ BRS-33」(中段)

防災注目アイテム・・・多彩な非常食のなかでも売れ行きが目立った「チョコえいようかん」

その非常食は、近年ラインアップが増えています。水で戻したり、そのまま食べたりもできるピラフやパスタ、味付けごはんやカレーライスなども人気がありますが、抜きん出た売れ行きを見せているのが井村屋の「チョコえいようかん」といいます。ロングセラーの長期保存できる羊羹「えいようかん」のチョコ味バージョンで、取材時の価格は789円でした。

「小豆味の『えいようかん』が定番ですが、そのチョコ味が出たということで、一時期かなりの勢いで売れました。長持ちして腹持ちもいい羊羹ですが、いろんな味が楽しめるほうがいいということかなと思います」

  • 井村屋「チョコえいようかん」

    井村屋「チョコえいようかん」

防犯注目アイテム・・・1万円切りで自動追尾機能を備えた屋外カメラ「H8c Pro 3MP」

続いて、防犯アイテムを見ていきましょう。こちらのジャンルでは、屋内外のネットワークカメラの売れ行きが目立っているといいます。「屋外用でも、外に電源があればご自身で取り付けできるモデルも多くありますし、複数取り付けるにしても予算を数万円で抑えられる構成もできますから、幅広い方々から関心を寄せられています」

屋外用の注目モデルに挙げられたのは、EZVIZの3Kモデル「H8c Pro 3MP」でした。首振り機能とAIを備えていて、動く対象に自動でフォーカスして記録できます。スマホアプリとの連動も可能で、取材時の価格は8,680円でした。

「1万円切りで追尾機能が付いているということで、問い合わせが多い製品です。泥棒だけでなく、裏庭や駐車場など目につきにくいところにゴミが捨てられないように見張る、といった用途でも注目されていますね」

  • EZVIZ「H8c Pro 3MP」(左)

    EZVIZ「H8c Pro 3MP」(左)

防犯注目アイテム・・・スマホでも付属端末でも確認できる屋内カメラ「Eufy Baby Monitor C10」

屋内カメラの注目株は、Ankerの「Eufy Baby Monitor C10」です。付属のモニター端末とスマホアプリの両方で見守りできる仕様で、動作検知や暗視機能などの機能を備えています。取材時の価格は17,990円でした。

「製品名の通り、赤ちゃんの見守りを想定して開発されたカメラです。スマホでも見られるので、ご両親のどちらも別行動しながら見守りができるのが強みですね。在宅ワークの方も、コレがあれば別の部屋で仕事ができるということで買われていくことも多くあります」

  • Anker「Eufy Baby Monitor C10」(右)

    Anker「Eufy Baby Monitor C10」(右)

防犯注目アイテム・・・強化需要が根強いインターホン、広視野角&高解像度な「VL-X70AHS」が人気

在宅の防犯としてはインターホンも見逃せません。動画撮影が可能なタイプに付け替えるなどの強化需要は、年配の方を中心に現在も根強いといいます。

なかでも人気があるのが、パナソニックのワイヤレスモニター付きのテレビドアホン「VL-X70AHS」です。来訪者の顔を読み取り、登録状況に応じて応対を変えるAI機能を備えた製品で、1280×720ピクセルの解像度で表示や撮影ができます。取材時の価格は、工事費別で89,100円でした。

「とにかく画面が広くてきれいだと評判ですね。夜でもLEDライトでくっきり表示できますし、音のほうもノイズキャンセル機能を備えているので聞き取りやすくなっています」

  • パナソニック「VL-X70AHS」

    パナソニック「VL-X70AHS」

防犯注目アイテム・・・バッグに馴染むデザインの防犯ブザー「Me'more」に支持が集まる

持ち歩く防犯アイテムで定番の人気があるのが防犯ブザーです。幅広い年齢層向けのラインアップがあるなかで、吉橋氏が挙げたのはELPA(朝日電器)の「Me'more」でした。引っ張ると90dBのブザー音が鳴る仕組みで、本体が合成皮革の飾りに覆われているのが特徴です。ミルクホワイトとモカベージュ、カカオブラックの3色があり、価格はいずれも2,380円でした。

「女性を中心に、それっぽく見えないデザインのブザーを求める方によく選ばれていますね。色を合わせればカバンのアクセサリーにも見えますし、プレゼントとしても喜ばれると思います」

  • ELPA「Me'more」

    ELPA「Me'more」

  • 合成皮革の飾りの内側にブザー本体がある

    合成皮革の飾りの内側にブザー本体がある