東京ゲームショウにキヤノンが大きなブースを出展しているのを発見しました。キヤノンの消費者向け事業といえば言わずと知れた高品質・高性能なカメラ・映像機器によるイメージング事業が存在しており、先日興味深い外観で注目を集めた「EOS R8 Mark II」なども記憶に新しいところ。
ゲームショウではこれらの技術を転用する形でアプリ「Live Switcher Mobile」の展示に加え、カメラのセンサーによる画像の3D化アプリ「Dual Pixel 3D Converter」のデモを実際に体験することができました。
要するにスマホ版OBSのような。「Live Switcher Mobile」
ゲーム配信の中でも、スマートフォンで動作するゲームを配信するのは難しめ。別途配信用パソコンがあればキャプチャボードとの組み合わせでそこまでハードルは高くありませんが、モバイルデバイスだけで配信まで行いたいとなると途端に手段が限られてきます。
そこでキヤノンがライブ配信用アプリ「Live Switcher Mobile」を提供してみようという内容。配信をPCレスで行えるようになるモバイルデバイス向けソリューションで、同一Wi-Fiに接続したネットワーク経由で映像データのやり取りを行うために、HDMI出力対応のハブなどややこしい周辺機器も必要ありません。
単体でも利用できますが、高負荷なゲームにすべてのリソースを使いたい場合は複数のデバイスを組み合わせられる点も特徴。たとえば『原神』をプレイしているiPhoneの映像をiPadに送り込み、iPadでカメラ映像と合成して配信するようなイメージです。
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iPhoneで動作する『NTE: Neverness to Everness』の画面をiPadに取り込み、iPadから「Live Switcher Mobile」でYouTubeに送出している様子。後ろのPCモニターは配信中のYouTube画面を視聴しています
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複数のレイアウトをプリセットしておき、さっと切り替えられる便利なGUI
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もちろん映像ソースに付随した音声のボリュームもかんたんに調整できます
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ワイプの位置も指ですっと動かせます。クロップできる様子も見られました
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ちょっと見えにくいですがコメントビューワ機能も搭載しています
なおコメントのビューワはありますが、そのコメントを配信画面内に入れ込むような機能は今のところないとのこと。モバイル環境では視聴者側の方にコメントをオーバーレイする機能が備わっているとのことですが、せっかく便利なコメントビューワ機能があり、少なからずいるであろうPCからの視聴者も想定するならあってもよいのではと感じました。
Live Switcher Mobileはレイアウト編集、静止画・動画の配置、テキストでの装飾機能まで無料で利用可能。ただし月額700円のサブスクリプションに加入することで、設定画面に一日数回表示される広告を非表示にしたり、配信画面に映りこむウォーターマークを除去可能。さらにフルHDでの配信を行えるようになります。前までは2,500円という試すにも二の足を踏んでしまう価格だったので、モバイルデバイスでの配信にチャレンジするにあたって無理のない価格になりました。
1枚の写真で3Dモデルを生成。Dual Pixel 3D Converter
ブースでは、キヤノン製最新カメラを活用した新しいPC向けアプリ「Dual Pixel 3D Converter」のデモも行われていました。1枚写真を撮るだけで撮影データから3Dデータを起こせるというもの。キヤノン、3Dモデルといえば特殊な2眼レンズ「RF5.2mm F2.8 L DUAL FISHEYE」のようなものが必要なのかと思いきや、最近発売された一般的なキヤノン製カメラ・レンズで利用できる点が大きな特徴です。
3Dオブジェクトの生成にはAIを用いているわけではなく、キヤノン製カメラが搭載する像面位相差AF技術「デュアルピクセル CMOS AF」を活用しています。かなりざっくり説明するとセンサーの1画素に2つのフォトダイオードを備えているため、それぞれが受信した光のズレの大きさを認識することで深度情報を生成しているそう。
弱点としては一方向からの撮影で読み取れるデータしか3Dに起こせないので、カメラに写らない領域の3Dオブジェクトは生成されません。複数の撮影データを組み合わせるような用途も今のところ想定していないそうで、一例としてテーブル上の料理のような、背面の情報が必要ない被写体で便利に使えると説明がありました。





