ローランドは、BOSSブランドよりコンパクト・エフェクターのような操作感を実現したギター用マルチ・エフェクター「ME-90」を2023年7月29日に発売する。市場想定価格は44,000円前後。
「ME-90」は、コンパクト・エフェクターのような操作感を実現したギター用マルチ・エフェクター。エフェクトごとに独立したパラメーター・ノブと8つのフットスイッチを装備し、パラメーター・ノブの操作により、即座に音色の調節が行える。作成したパッチ(音色の設定)を瞬時に切り替える「MEMORY」モードと、コンパクト・エフェクターを並べたような、それぞれのエフェクトをON/OFFする「MANUAL」モードを搭載しており、8つのフットスイッチとエクスプレッション・ペダルにより、プレイ・スタイルに合った操作方法で演奏できる。各エフェクトの状態を示すLEDは、エフェクトのイメージに合わせたカラーで表示されるので、状況把握をサポートしてくれる。作成したパッチは、本体に36個まで保存可能。
サンプリング・レート48kHz、AD/DA変換24bit、内部演算32bit float(浮動小数点)処理による高音質を実現し、BOSSのマルチ・エフェクターのフラッグシップ・モデルである、「GT-1000」から受け継いだ「AIRD」プリアンプとエフェクトを多数搭載。真空管アンプさながらのサウンドと生々しいレスポンスを実現する「AIRD」プリアンプは、クラッシックなコンボ、ハイゲインなスタック、BOSSオリジナルのタイプなど全11種類のアンプを用意。エフェクトは、定番のオーバー・ドライブ、ディストーション、コーラス、ディレイ、リバーブをはじめ、アコースティック・シミュレーターやルーパーなど、全60種類を内蔵する。
堅牢性を維持したまま従来モデルより大幅な軽量化が図られ、エクスプレッション・ペダルは全長を拡大し、より安定した操作性を実現している。電源部はACアダプター(別売)と電池(単3形アルカリ乾電池×4本)駆動に対応。野外でのライブなど、電源の確保が難しい環境でも使用できる。また、本体にSEND/RETURN端子を装備。ほかのエフェクターを本機のプリアンプの前もしくは後に組み込めるようになり、サウンド・メイクの幅をさらに広げられる。さらに、アンプやPAなど、出力先に応じて出力を切り替える「Gt.AMP/LINE」スイッチ、PCでの音楽制作には欠かせないオーディオインターフェイス機能などを装備している。
専用アプリケーションも用意されており、「BOSS TONE STUDIO for ME-90(Mac/Windows対応)」を使用することで、サウンド・メイクやパッチ管理をPC上で行えるほか、IRデータにも対応。「ME-90 IR Loader(Mac/Windows対応)」経由で、外部IRデータを3つまで本体に読み込める。さらに、オプションの「BT-DUAL」(Bluetooth Audio MIDI Dual Adaptor)の装着により、モバイル端末から専用アプリケーション「BTS for ME-90(iOS/Android対応)」の使用や、オーディオの再生をワイヤレスで行うことが可能となる。
サイズはW443×H67×D220mm。質量は2.9kg(電池含む)。本体のほか、単3形アルカリ乾電池×4本などが付属する。