政府は「経済と環境の好循環」を作っていく産業政策であるグリーン成長戦略を掲げている。この戦略の中には2035年までに乗用車新車販売でEV(電気自動車を)100%にする目標をある。しかし約9割の人がEVを購入する予定はないという調査結果が明らかとなった。

  • 電気自動車、約9割が「購入予定ない」という調査結果 - ネット「USBで充電できるなら…」

    EVに関するアンケート調査を実施

この調査は、駐車場予約アプリ「akippa」を運営するakippa株式会社が今年7月に実施したアンケート調査によるもので、同アプリのユーザー1,079人を対象として「EV(電気自動車)」に関する質問を行っている。

調査では、「EVの購入予定はありますか」という質問に対して、86.3%が「購入予定はない」と回答。約9割の人はEVを購入する予定がないようだ。

  • 約9割の人がEVの購入予定がないことが判明した(akippa株式会社調べ)

また「EV(電気自動車)を欲しいと思いますか」という質問に対して、「欲しい」「とても欲しい」と回答し人は18%だけだった。一方で「今は欲しくないが将来的には欲しい」と回答した人は47.4%と半数近くいたという。また年代別では、20代の半数以上が「欲しいとは思わない」と回答し、逆に40代と、50代は「欲しい」「とても欲しい」「既に持っている」と回答した人がほかの年代よりと比較して高かったそう。

  • 「今は欲しくないが将来的に欲しい」が半数近く(akippa株式会社調べ)

さらに「今は欲しくないが将来的には欲しい」、「欲しいとは思わない」と回答した人に、その理由を質問。最も多かったのは25.7%で「車を買い換える予定がない」、次いで19.7%が「自宅駐車場(月極含む)で充電ができない」、19.3%が「出かけた先で充電できる場所が少ない」と40%近くの人が充電に関する理由を挙げていた。

  • EVを欲しいと思わない人は、車を買い換える予定がなかったり、充電スポットがあるかという心配があるようだ(akippa株式会社調べ)

このほか「もし車かバイクが1台もらえるとしたら何が欲しいですか。」という質問を実施。1位はアルファードで、「広いから」や「大人数で乗れるから」など実用性を評価する理由が挙げられた。2位は「レクサス」、3位は「クラウン」と続いたようだ。

同社は、今回の結果に「車を買い替える予定がなかったり、充電スポットに関する懸念があったりすることが、『購入予定はない』と回答する人が大半を占める結果になったのではないか」と分析している。

ネット上では「現時点では不便しかないからな」「ていうか電力不足起きてるのにEVなんて乗りたいわけないやろと」「USBケーブルで充電出来るようになるまであとどれくらい?」などの声が寄せられた。