車載半導体の不足解消は2023年にずれ込む可能性
近年、車載半導体の不足から自動車生産工場の操業が停止するなどの事態も生じているが、車載半導体の大手サプライヤ5社が2022年第2四半期の財務報告で示した見通しとしては、各社まちまちながら、大筋としては徐々に不足は解消されていくも、需要は高止まりしており、少なくとも2022年中は供給がタイトになるといった方向性を示している。
SIのBill Jewell氏も車載半導体の不足は、少なくとも 2023年まで続く可能性があるとの見方を示しており、多くの自動車メーカーが半導体不足により、完全な形での生産再開に至ってないとする。そのため、2022年ならびに2023年は、需要を満たすだけの十分な車両の生産は難しいと見られ、ほとんどの車両価格は今後も高騰することが予想されるともしている。
なお、自動車メーカーと半導体サプライヤは、将来に向けて半導体不足が生じないようにする取り組みを進めており、例えば自動車メーカーは、ジャスト・イン・タイムの在庫モデルを調整するとともに、半導体サプライヤとより緊密に協力して、短期的および長期的なニーズを伝えている。EVや自動運転技術へのトレンドが続く中、半導体は自動車メーカーにとってさらに重要なものになるとBill Jewell氏は指摘している。