Instagramが表示アルゴリズムを変更し、コンテンツのオリジナリティやクリエイターがより優先されるようにする。MetaでInstagramを率いるAdam Mosseri氏が4月20日に明らかにした。「あなたが何かをゼロから創作したのなら、見つけた何かを再共有した時よりも評価されるべきです」としている。

Instagramには、ミームや関心を引きそうなコンテンツを集めてエンゲージメントを高めているアカウントがたくさんある。そうしたアグリゲーションは多くの人達にコンテンツを見てもらえる機会をもたらすものの、創作活動に対してアグリゲーションやリポストが過大評価されるのはクリエイターにとって好ましいことではない。これまでもInstagramはコンテンツのオリジナリティを重んじてきたが、今後は「その方向にもっと大きく傾くつもりです」と述べている。

  • Adam Mosseri氏

    オリジナリティを優先(@mosseriから)

では、Instagramは画像やビデオのオリジナルクリエイターが誰であるかをどのように把握するのか? Twitter上での質問に対して、Mosseri氏は「確実に知ることはできません」と答えた。Instagramはオリジナルクリエイターを突き止めるのではなく、コンテンツが見られてきた経緯やコンテンツ内の人やものなどを見て、それがオリジナルである可能性の高さを推測する。アグリゲーターのアカウントのコンテンツがオリジナルではないと分類される可能性は高い。しかし、だれもInstagramに投稿したことがないコンテンツを他のサービスから盗ってきて自分の創作物のように投稿した場合、それが適切に分類される可能性は低くなるが、最善を尽くすことを約束した。

MetaはFacebookとInstagramの役割を、人々が友人とつながるためのツールからクリエイターがオーディエンスを構築して収益を上げられる場に広げようとしている。その取り組みにおいて、Reelsは中心的な存在になる。5日にはサードパーティの開発者がアプリに「Reelsボタン」を追加できるようにした。ユーザーはReelsの編集ツールを利用しながら、サードパーティのアプリから直接Reelsにクリップを投稿できるようになる。

タグも強化する。18日にはこれまでクリエイターとブランドに提供を制限していた商品タグ付け機能を米国で全てのユーザーに拡大すると発表した。ピープル・タグも便利になる。フォトグラファー、ミュージシャン、ファッションスタイリストなど、コンテンツには様々なクリエイターやアーティストが関わることが多い。そうした自身のカテゴリーをプロフィールで指定し、コンテンツにタグ付けできるようにする。クリエイターやアーティストの役割が明示され、多くの人に自分の貢献や作品を知ってもらえるようになる。