米Googleは5月27日(現地時間)、AIを活用した検索体験において、ユーザーが信頼する情報源や一次情報を見つけやすくするためのアップデートを発表した。

Googleは「Google I/O 2026」(5月19日〜20日)で、検索にAI機能を深く組み込む方針を改めて示していた。AIモードの基盤モデルを強化し、検索ボックスをAI時代に合わせて再設計するなど、従来のリンク中心の検索から、要約、対話、タスク支援を含む検索体験へと軸足を移しつつある。今回のアップデートは、そうしたAI検索の拡大に合わせ、ユーザーが価値を認めるWebサイトやクリエイター、報道機関のコンテンツへ到達しやすくする取り組みである。

アップデートの柱は大きく二つある。一つはAI検索体験への「Preferred Sources(優先ソース)」機能の拡大である。もう一つは、影響力のある記事や情報を示す「Highly Cited(頻繁に引用された記事)」バッジの導入だ。

「Preferred Sources」は、検索結果で優先的に表示したいメディアやWebサイトをユーザー自身が選べるパーソナライズ機能である。これまではトップニュース枠などで使われていたが、今回、検索結果のAI要約「AI Overviews(AIによる概要)」と、対話型のAI検索体験「AIモード」にも適用範囲が広がる。

AIによる回答では、ユーザーが登録した情報源へのリンクに優先ソースを示すラベルが表示され、識別しやすくなる。Googleによれば、Google検索ユーザーによって、すでに34万5000以上のサイトが優先ソースに登録されており、優先ソースとしてラベル付けされたリンクのクリック率は通常の2倍に達するという。

進行中の話題について検索した際に、関連する記事を探しやすくするカルーセル表示も新たに導入する。カルーセル内でも優先ソースは反映され、幅広い検索クエリにおいて、ニュース性の高い記事が見やすくなる。なおGoogleは、フォーラムやSNSといったオンライン上の議論から得られる「視点」を示すカルーセルも、一部の検索で順次表示する計画を明らかにしている。

一方の「Highly Cited」バッジは、他のニュースや記事から頻繁に引用されているオリジナルの報道や、影響力のあるコンテンツに付与される。これにより、ユーザーは転載やまとめ記事なども含まれる検索結果のなかから、元になった報道や影響力の高い記事を見分けやすくなる。

AI検索の比重が高まるほど、検索結果ページ上で要約や対話、タスク実行まで完結する場面は増え、AIが提示する情報源への依存度も高まる。Webメディアやクリエイターにとっては、AIによる回答において自らのコンテンツがどのように扱われ、どの程度クリックにつながるのかが重要な論点となる。Preferred SourcesのAI検索体験への組み込みやHighly Citedバッジは、GoogleがAI主導の検索体験を推進する中で、信頼できる情報源やオリジナルコンテンツへの到達経路をどのように再設計していくかを示す動きといえる。