Instagramは12月7日(米国時間)、若年層の利用者を守るための取り組みとして、定期的に休憩を取るよう促す機能を導入した。今後はこれに加え、大人による16歳未満のユーザーへのタグ付け・メンションを制限する機能、過去に投稿したコンテンツやコメント、いいねなどの履歴を一括削除する機能を導入するという。

Instagramでは2021年7月にも若年ユーザーがより安全に利用できるようにするための機能をリリースしており、今回の新機能はそれに続く取り組みとなる。

Instagramの利用中に休憩を促す機能

Instagramの利用中に休憩を促す機能は、一定の時間アプリ画面をスクロールし続けている利用者に対して、Instagramの利用を休止し、定期的に休憩を取るようリマインダーを設定することを促すもの。とくに若年ユーザーに対してこの機能の周知を図るため、アプリ内で通知も行うという。まず米国/英国/カナダ/オーストラリアで提供が開始されており、日本を含む他の国でも近日中にテストを開始し、2022年はじめには全ての国で正式に導入する予定だ。

  • 利用イメージ

    利用イメージ

この機能は、あらかじめ設定した利用時間の上限に達したときに知らせてくれる「デイリーリマインダー」、Instagramのプッシュ通知を一定時間ミュートする機能など、2018年に導入した利用時間の管理ツールをベースにしている。

  • 利用時間の管理

    利用時間の管理

今後導入予定の機能

今後導入される機能としてアナウンスされたのは以下のようなもの。

大人による16歳未満の利用者へのタグ付けやメンションの制限

Instagramでは7月から、16歳未満のユーザーの新規アカウントをデフォルトで非公開に設定し、大人からDMを送ることができないようにしているが、この取り組みをさらに一歩進め、16歳未満のユーザーが新規アカウントを開設する際、フォローされていない大人の側からそういった若年ユーザーをタグ付けしたりメンションしたりができないようにする。リミックス機能を使ったリールの作成、まとめ機能でのコンテンツ紹介も同様。この機能は12月7日からテストが開始されており、2022年1月には正式導入の予定。

Instagram上のアクティビティの管理

2022年1月から、過去に投稿したコンテンツやコメント、いいね履歴などを一括削除する機能が導入される。この機能自体は若年ユーザーに限られるものではないが、とくに若年ユーザーがInstagram上のアクティビティを管理しやすくするという狙いがある。

若年層のユーザーにおすすめするコンテンツの厳格化

こちらも7月から導入されている「センシティブコンテンツコントロール」の「さらに制限」の設定を発見タブ以外にも拡大するというもの。有害/センシティブな可能性があるコンテンツが若年層のユーザーの目にふれる機会を少なくする手段として検討しているという。

特定のトピックに集中している利用者を他のトピックに誘導

ひとつのトピックに関するコンテンツを一定時間以上みている利用者に対し、適切なタイミングで他のトピックに目を向けるよう誘導する機能の開発を進めている。詳細は近日中に発表される予定。

保護者向け機能の提供

保護者が10代の利用者を指導・サポートしやすくする仕組みを2022年3月に導入する。新しいツールにより、子供のInstagram利用時間を確認したり、上限を設定したりできるようになるほか、子供がアプリ内の機能で他の利用者を報告した場合に保護者に通知するオプションも提供する予定。

このほか、保護者がソーシャルメディアの利用について子供の話し合えるような教育用ハブの開発なども進め、Instagramが若年利用者にとって安心・安全なオンラインプラットフォームとなるように取り組みを進めていくという。