日本音楽著作権協会(JASRAC)は1月20日、著作物使用料等を権利者に分配する際に控除する管理手数料の実施料率を、2022年3月分配期に限り引き下げると発表した。

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通常JASRACでは、管理手数料等の収益が業務遂行のための事業費・管理費を上回った場合、それを収支差額金として翌年度に権利者へ分配している。2021年度は新型コロナウイルスの感染拡大により収益の減少が見込まれたことから、事業費・管理費の圧縮を進めており、収支差額金が発生することが確実に見込まれるため、2021年度内の最後の分配期である2022年3月分配期に実施料率の引き下げを行うことになった。

引き下げ対象となる使用料区分は下記のとおり。

  • 演奏等/大規模演奏会等:現行実施料率 15%→2022年3月期 13%
  • 演奏等/カラオケ:現行実施料率 24%→2022年3月期 22%
  • 放送等:現行実施料率 8.5%→2022年3月期 6.5%
  • 有線放送等:現行実施料率 9.5%→2022年3月期 7.5%
  • 業務用通信カラオケ:現行実施料率 9%→2022年3月期 7%
  • インタラクティブ配信:現行実施料率 9.5%→2022年3月期 7.5%

JASRACでは、今後も利用者から徴収した使用料がクリエーターの新たな創作につながるよう、管理の効率化と経費の削減に向けた取り組みを続けていくとしている。