デル・テクノロジーズは2月3日、「中堅企業DXアクセラレーションプログラム 第一回 中間報告会」を開催。2020年10月開催の本選で上位入賞した9社が進めているDXプロジェクトの進捗状況についての発表会を開催した。

中堅企業DXアクセラレーションプログラムは、中堅企業のデジタル トランスフォーメーション(DX)推進のための総合支援プログラムで、2020年2月より、デル・テクノロジーズと奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)が共同で推進しているもの。最新の技術を研究するNAIST研究員が講師となり、AI、ブロックチェーン、IoTなど、DX関連の技術概要や活用方法を学ぶ講座、DXエンジニア養成講座として実装するためのプログラミング技術の習得支援などを通じて、中堅企業のDX推進を支援するプログラム。

  • 「中堅企業DXアクセラレーションプログラム」概要

昨年10月の本選では、以下のプロジェクトが入賞した。

受賞 社名/チーム名 DXプロジェクト名
優勝 ヴィッツ 「次世代工場の安全化と効率化を実現するIoT、AIソリューション(「SF Twin」)」
準優勝 CDISC-SDTM Blockchain Team 「ブロックチェーン技術を用いた臨床データの共有プラットフォーム」」
3位 ユーネットランス 「最適運行ダイヤの自動作成システムによる輸送業全体の効率化 」
カゴヤ・ジャパン賞 イグス 「AIによるデータ精度向上及び災害対策サービス」
カゴヤ・ジャパン賞 アズワン 「適正在庫AIモデル」
ミライコミュニケーションネット賞 レニアス 「AIを活用した需要予測、在庫管理、工程計画」
ミライコミュニケーションネット賞 水上 「可視化して将来のビジネス基盤を再度見直すためのBig Data分析を用いた営業活動指針のためのAIサービス」
NASIT賞 ピーチ・ジョン 「社内AIポータル構想」
NASIT賞 平井精密工業 「歩留まり向上のための製造工程AI解析サービス」

受賞プロジェクトには、1年後の実現を目指し、NAISTの研究員がメンターとしてビジネスプランの実装や定着化を支援するほか、デル・テクノロジーズや協賛するカゴヤ・ジャパン、ミライコミュニケーションネットからインフラ支援が受けられる。

冒頭あいさつを行ったデル・テクノロジーズ 上席執行役員 広域営業統括本部長 瀧谷貴行氏

デル・テクノロジーズ 上席執行役員 広域営業統括本部長 瀧谷貴行氏

冒頭、デル・テクノロジーズ 上席執行役員 広域営業統括本部長 瀧谷貴行氏は、「われわれが毎年実施している中堅企業IT投資動向調査から、中堅企業がDXを実現する上で障壁になっているものとして、何から始めればいいのかわからない、情報がない、学ぶ場がない、エンジニアリソースが確保できないといった点があることがわかった。中堅企業DXアクセラレーションプログラムの入賞企業の方とは、昨年の10月から11月にかけてキックオフミーティングを開催し、以後、毎月定例会を開催している。プロジェクトの方は現状分析を開始し、一部、要件定義も始まっている。今日は、その進捗を発表していただく。DXの実現には、経営層と現場の相互理解や従来の慣習にとらわれず、新しいことにチャレンジしていくマインドが必要だ。DXの結果だけでなく、検討の過程や苦労を参加企業にシェアいただくことで、よりよい結果になればと思っている」と挨拶した。