スリムなわりに実用的、コスパも優秀なノートPC

15.1ミリの薄型ボディだが、本体に搭載するインタフェースには、USB3.1 Type-C(Power delivery対応、Display出力機能付き)、USB 3.0 Type-A×2基、電源コネクタ兼用のUSB 2.0 Type-C、HDMI出力(Standard A)、そして、microSDスロットを備える。Display出力に対応したUSB 3.1 Type-Cを有することで、このところ利用するユーザーが増えているUSB接続モバイルディスプレイが接続できる。無線接続インタフェースでは、IEEE802.11axまでカバーするWi-Fi 6とBluetooth 5.0を利用できる。

  • 左側面には、電源コネクタ兼用のUSB 2.0 Type-C、HDMI出力(Standard A)、USB3.1 Type-C(Power delivery対応、Display出力機能付き)、そしてmicroSDスロットを備える

  • 右側面には、microSDスロット、USB 3.0 Type-A×2基を用意する

  • 背面

  • 前面

  • 前面に刻んだロゴ。この部分をわずかに膨らませたことで、底面側を手で抑えることなく片手でディスプレイを開くことができる

また、ディスプレイ上側には、ビデオ会議で使えるWebカメラ(720p)とWindows Helloの顔認証に利用できるIRカメラを搭載する。Yoga S940などで導入した「Lenovo Smart Assist」にも対応し、マルチディスプレイ環境では顔の向きを検知してマウスカーソルや使用中のウインドウを顔が向いているディスプレイに遷移したり、ビデオ会議アプリケーションで背景をぼかしたりできる。

  • sRGB色域カバー率100%のディスプレイ

  • Webカメラとデジタルアレイマイクを内蔵する

キーボードは、キーピッチが実測で約19ミリ、キーストロークが実測で約1.5ミリそれぞれ確保している。タイプするとキートップが「すっ」とスムーズに押し下がり、最下部に到達したら「トン」と指の力を押し返す。ストロークが浅めで感触がやや軽めなこと以外はThinkPadシリーズのキーボードに通じるものがある。ただし、一部に、もともと1つのキーを割り当てるはずだったホールに、日本語キーボード対応のため複数のキートップを押し込んだ箇所がある。このうち、「BackSpace」キーと「¥」キー、「」」キーと「Enter」キーの組み合わせは、タイプする機会が多いのと、「BackSpace」「Enter」と影響の大きいキーと組み合わさっていることもあって誤爆しやすく被害も大きい。また、こちらも利用機会が多い「上カーソル&PageUp」「下カーソル&PageDown」キーが分割かつサイズが小さくタイプしにくいのも気になった。

  • 軽めながらスッとタイプできる使いやすいキーボード。その両脇にはDolby Atmos対応のスピーカーを内蔵する

ボディのカラーリングは全体的に茶色がかった深い紫のオーキッドで統一している。天板は全体に梨地のマット仕上げで、一方の四隅に「YOGA」のロゴを光沢仕上げで刻み、もう一方の四隅には「Lenovo」のロゴをシルバーの地に黒字に記したプレートを載せている。サイズが14.0型で解像度が1920×1080ドットのディスプレイは、パネルがノングレア仕上げなので周囲が映り込まず作業がしやすい。また、sRGBの色域を100%カバーするので、鮮明な色表示が可能だ(ただし、Adobe RGBやDCI-P3の色域とは異なるので注意)。

  • 華やか、かつ、落ち着いたオーキッドとマット仕上げの天板

  • YOGAのロゴは光沢仕上げ

第3世代Ryzenを搭載するYoga Slim 750の価格は税別で117,800円と、同じディスプレイサイズでインテルプラットフォームのYoga Slim 750i(14)より1万円ほど安い。それでいて処理能力は、特にグラフィックス系やゲーム系で上回る。費用対効果とThinkPadに近い使い勝手を求めるユーザーにとって、Yoga Slim 750は有力な選択肢となるだろう。

  • ACアダプタは65ワットタイプが付属する。実測でサイズが108×46×29ミリ、重さがコード込みで353グラム。電源コードが太く取り回しに苦労した