凸版印刷は8月19日、多様な学習体験を統合した小中学校向けの新たなICT学習サービス「navima（ナビマ）」を2021年4月より提供を開始すると発表した。教科は、算数/数学・国語（読解・漢字）・理科・社会に加え、英語の追加も予定しており、主要5教科に対応するとのこと。価格はオープン価格。

  • 「navima」のサービスイメージ

同サービスは、同社が現在提供中のICT学習サービス「やるKey」のアダプティブドリルをベースに、機能や対応教科を拡張した新しいICT学習サービス。

具体的には、従来のレコメンド機能（間違え方に応じて最適な問題を推奨する機能）に加え、わからない問題を解説する動画やチャットボット(※1)などの「お助け機能」が追加される。これにより子どもは、出題される問題を解き続けていくという受動的な体験だけでなく、自分で選び、自分のペースで学習する体験ができるようになる。

また、「理科・社会」では、子どもたちがデジタルのカードに自由記述しクラス全体で共有できる機能と、その内容を先生が採点して観点別に集計できる機能を、教科書に準拠した「探求学習」のコンテンツや指導案とともに提供する。「国語」に関しては、読解力の醸成を目的とした新しいドリルサービスや、漢字学習と同時に語彙も習得できるドリルサービスを提供する。

さらに、「ヒートマップ機能」（クラスの習熟度が一覧で把握できる機能）に加え、新たに授業中の子どもがどこでつまずいているのかをリアルタイムで把握できる機能も搭載される。

同社は同サービスを2021年以降、利用者ごとのオリジナルコンテンツに対応させることを可能とし、大型自治体や私学・塾業界への展開を推進するとしている。また、多言語対応を生かし、外国籍の児童を対象とした母国語での学習環境提供やパイロットプロジェクトが進行しているインドを中心に、海外展開も進める方針。さまざまなICTを活用した教育・学習支援サービスなどの開発・提供を進め、関連受注も含めて2024年度に約80億円の売上を目指す考えだ。

(※1)：チャットボット機能の提供は2022年度から。