Google純正のスマートフォン「Pixel」シリーズの最新モデル「Pixel 4a」が発表されました。「a」ラインは、Pixelシリーズの中ではコストパフォーマンスモデルとして、上位モデルよりスペックを落としつつ、低価格化したものです。今回、いち早く試用する機会があったのでご紹介します。

  • Pixel 4aがついに登場しました。5.8インチ有機ELディスプレイを搭載した小型スマホです

    Pixel 4aがついに登場しました。5.8インチ有機ELディスプレイを搭載した小型スマホです

コンパクトで軽量、お手頃価格のPixel

Pixel 4aのスペック詳細はニュース記事を参照してほしいのですが、SoCはSnapdragon 730G、メモリがLPDDR4xで6GB、ストレージが128GBなどとなっており、ミッドレンジのスマートフォンといった構成です。

基本的には既存モデルのPixel 4の下位モデルとなりますが、必要十分なスペックでしょう。実際、通常の使い方であればPixel 4と大きな差は感じず、ブラウザでのサイト閲覧、SNSの利用、カメラの撮影、いずれも、極端な動きの違いはありませんでした。もちろん、前世代のPixel 3aと比べると、動作は快適ですし、メモリ量やストレージ量が増えた点も安心です。

  • 片手で気軽に使えるコンパクトサイズ

Pixel 4と比べると、SoC以外にもいくつかの違いがあります。ディスプレイサイズはPixel 4の5.7インチ、Pixel 4 XLの6.3インチに対して、Pixel 4aは5.8インチとなりました。Pixel 3aは5.6インチ、Pixel 3a XLは6.0インチなので、その中間といったサイズです。

  • シンプルな外観のPixel 4a。背面はワントーンで、カメラと指紋センサー、「G」ロゴが配置されています

Pixel 3~Pixel 4aの本体サイズは下記の通り。最新のPixel 4aはこの中で最小・最軽量となりました。

  • Pixel 4aの本体サイズと重さ……69.4×144×8.2mm / 143g

  • Pixel 4の本体サイズと重さ……68.8×147.1×8.2mm / 162g

  • Pixel 4 XLの本体サイズと重さ……75.1×160.4×8.2mm / 193g

  • Pixel 3aの本体サイズと重さ……70.1×151.3×8.2mm / 147g

  • Pixel 3a XLの本体サイズと重さ……76.1×1601.×8.2mm / 167g

  • 写真左からPixel 4、Pixel 3、Pixel 4a、Pixel 4 XL。この中で一番コンパクトです

初のパンチホール型インカメラ

これを実現した理由の一つが、Pixelシリーズ初のパンチホール型ディスプレイの採用で、ベゼル幅が細くなったため、画面サイズが大きくなってもコンパクト化を実現しました。これは嬉しいところで、持ち運びしやすく、片手でも使いやすいサイズに仕上がっています。

  • 左がPixel 4、右がPixel 4a。Pixel 4aは上部のベゼルがないパンチホール型のインカメラを搭載しています

上記の通り、Pixel 4やPixel 3aと比べて、「XL」モデルがなくなったのも違いでしょう。「a」ラインとしては悪くない判断だと思います。

Pixel 4との比較では、Pixel 3aのように背面指紋センサーを搭載している点も異なります。個人的に、背面指紋センサーはデスクに置いたときなどに使いづらいため、画面内指紋センサーが快適だと思うのですが、Pixel 4aでは背面のみ。Pixel 3aと比べてもフラット感が増して、ケース着用時に押しやすい反面、センサー位置を一発で確認するのはなかなか困難です。

  • Pixel 3(左)とPixel 4a(右)。指紋センサーがさらに目立たなくなりました

  • 本体サイズも小さく、指紋センサーもフラットな配置で指を置きやすいのですが、反面、位置がわかりにくいのが難点です

  • 今回もファブリックケースが用意されています。こうしたケースを装着すれば指紋センサーが使いやすくなります

Active EdgeやMotion Senseは非搭載

とはいえ、Pixel 4は顔認証のみで、マスクをしていると利用できなかったことに対してはアドバンテージと言えるかもしれません。外出先で手に持って使う場合には指紋センサーの方が便利でしょう。冬場にマスク+手袋になったときは、どちらも無力化されてしまうのですが、手袋を外すよりはマスクをずらした方が手軽と言えるかもしれません。

ともかく、パンチホール型になったため、Pixel 4aは顔認証用のカメラを内蔵しておらず、安全性の高い顔認証機能は備えていません。このあたりはコスト削減の一つでしょう。

ほかにも側面を握ることで操作するActive Edgeや、画面の前で手を振って操作するMotion Senseといった機能も省かれています。個人的には、Qi準拠のワイヤレス充電機能が省かれているのは残念です。いずれにしても、奇をてらったところのない、シンプルなスマートフォンといったイメージです。