通話性能:あごの骨の振動もピックアップする高性能マイク

本体には2つの高い集音指向性を実現したビームフォーミングマイクを搭載。Google独自のアルゴリズムにより、マイクが拾った音声から環境雑音をフィルタリングして取り除き、人の声だけをクリアに通話相手に届ける機能を搭載しました。

雑踏の中などノイズが多い場所や風の強い日、車を運転中に通話を利用する際には、あごの骨の振動を加速度センサーで検知・解析しながらマイクによる集音をサポートする機能も内蔵します。

この仕組みはAirPodsシリーズと同じ、音声を感知する加速度センサーに似たものと思われます。Googleではデバイスの選定からチューニング、マイクの配置やフィット感の調整まで独自にカスタマイズしたユニットを搭載したと説明しています。集音性能の出来映えが気になります。

  • カラーバリエーション“Quite Mint”のモデルも充電ケースの色はすべてホワイトに統一されています

装着感:イヤーピースとスタビライザーでしっかりフィット

初代のネックバンド型ワイヤレスイヤホンの「Pixel Buds」や「Google Pixel USB-Cイヤホン」では、本体のケーブルをループ形状にして外耳のくぼみにフィットさせるデザインを採用していました。

しかし今回は完全ワイヤレスイヤホンであるためその設計が採れないので、シリコン製の「固定用アーチ(スタビライザー)」を耳にフィットさせるデザインとしています。S / M / Lの3サイズのイヤーピースと合わせて装着感を最適化できます。

  • イヤーピースとスタビライザーにより安定したフィット感を実現しています

イヤホンは屋外で少し雨に濡れたり、体を動かしながら音楽を聴いている時に汗が付着しても安心なIPX4相当の防滴仕様。グーグルの開発チームが数千人ぶんの耳型をスキャンしてユニバーサルフィッティングを実現したという装着感が、例えばスポーツをしながら激しく体を動かした場合でもどれほど安定するのかぜひ試してみたいところです。

本体の重さは片側が約5.3g。標準的なサイズ感だと思います。ワイヤレス充電ケースは56.1g、サイズはAirPodsのケースよりもほんのわずかに大きいくらい。コンパクトな卵形のデザインとしているので、持ち運びも快適だと思います。

ペアリング:Fast Pairでワンタッチ

Pixel BudsはAndroidスマホに限らず、iPhoneやBluetooth対応のポータブルオーディオプレーヤーにペアリングして使えるワイヤレスイヤホンです。対応するBluetoothオーディオのコーデックは今のところ公開されている情報にないため、あらためてまた実機で確かめてみたいと思います。

Android 6.0以降のプラットフォームを搭載するスマホにペアリングする際には、Bluetooth接続機器一覧に表示されるPixel Budsのアイコンをタップするだけで素速くペアリングが完了する「Fast Pair」機能が使えます。

ペアリング後はイヤホンに内蔵されているデュアルIR近接センサーがイヤホンの着脱動作を検知。合わせて音楽再生の一時停止・再生を自動で切り換える装着検知機能も稼働します。おそらく各機能のセットアップはスマホからGoogleアカウントに入って行うのではないかと思います。

リモコン:左右同一操作を割り当てたタッチセンサー式

ペアリング時の音楽再生やハンズフリー通話、Googleアシスタントの操作は、イヤホンのサイドパネルに搭載するタッチセンサーで行います。

音楽リスニングの場合はシングルタップで再生 / 一時停止、ダブルタップで曲送り、トリプルタップで曲戻し、スワイプで音量切り換えとなり、各ジェスチャーを覚えやすいように左右のイヤホンに同じ操作コマンドを割り当てています。

常時スタンバイモードで「OK Google」の音声操作も対応するようです。なお、Googleアシスタントの音声操作を利用する際は、クラウドとの通信はBluetoothでペアリングしたスマホで行います。イヤホン単体ではできません。

  • ハウジングの側面がタッチセンサー式のリモコンになっています