SEMIジャパンは、2020年12月17日~19日にかけて東京ビッグサイトで開催を予定していた半導体製造装置・材料に関する展示会「SEMICON Japan 2020」の開催について、「2021年の同時期まで延期をし、SEMICON Japan 2021として開催することにした」と発表した。

  • SEMICON Japan

    SEMICON Japan Webサイトに掲載されたSEMICON Japan 2020延期についてのお知らせ文

もともとSEMICON Japanは毎年12月に開催され、SEMICON Japan 2021も2021年12月に開催される予定であったことから、SEMICON Japan 2020は事実上の中止ということとなった。中止理由として、SEMI Japanは、新型コロナウイルスによる東京オリンピック・パラリンピック競技大会の延期に伴い、会場として予定していた東京ビッグサイトの東展示場が使用できないこと、最小限必要な規模で開催可能な代替会場の手配が難しいこと、ならびに新型コロナウイルス感染症の感染リスクが拭いきれないことなどを挙げている。

2021年に延期された東京オリンピック・パラリンピックが終了した後の東京ビッグサイト東展示棟の使用については再度調整が行われる予定だが、2020年7月7日時点ではSEMICON Japan 2021を、2021年12月15日~17日に東1~5ホールで開催する予定としている。

また、SEMIジャパンでは、今回の延期(事実上中止)による、半導体製造サプライチェーンの情報交換・提供の場が失われる事態を避けるため、SEMICON Japanで実施予定であったセミナーの一部をバーチャルカンファレンスの形式で提供することを計画しているとする。

2020年12月第1週を実施候補日として、日程ならびに内容の検討を進めており、概要が確定次第発表するとしている。

なお、SEMIジャパンは、会員企業向けに、すでに数回、新型コロナウイルスの半導体産業への影響とその対策に関するオンライン講演(Webinar)を実施しており、オンラインセミナーに関するノウハウを蓄積してきており、実施予定のバーチャルカンファレンスは、こうした取り組みの拡大版として開催されるものと思われる。

ちなみに2020年7月20日~23日に米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催予定だったSEMICON Westは、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から、リアルなイベントはすべて中止となり、バーチャル展示会・バーチャルセミナーへと切り替える形で実施される。

SEMICON Japanと同時期の半導体製造国際会議もバーチャルで開催

SEMICON Japan協賛イベントとして同展示会の直前に開催されてきた米IEEE、SEMI、SEAJなどが主催する「半導体製造国際会議(International Symposium on Semiconductor Manufacturing:ISSM)」も2020年は、すべてバーチャル会議へと変更して開催することを決定したという。 ISSMでは現在、発表論文の募集を行っているが、ライブ講演にするかオンデマンド講演にするかなどの詳細については今後詰めていくとしている。

  • ISSM 2020

    2020年7月7日時点のISSM Webサイト。バーチャルシンポジウムとして開催される一文が記載されている

近々に開催予定の半導体関連の大型イベント(展示会や国際会議)については、そのほぼすべてが中止かネット上でのバーチャルな開催に切り替わっており、SEMICON Japanの延期、ISSMのバーチャル開催が決まったことで、少なくとも年内いっぱいはこうした動きが業界として続いていくことが見えてきた形となる。