WindowsだけでなくAndroidを正式サポート
対応OSは、Windowsに加えAndroidが正式サポートとなった。本体背面にWindowsとAndroidの切替スイッチが用意され、それぞれのOSに合わせた利用が可能となっている。
従来モデルもHIDプロファイル準拠のため、Android端末に接続しても利用可能だったが、TPKB2では対応OSをAndroidに切り替えると、ファンクションキーのF9からF12にAndroidのBackボタン、Homeボタン、Searchボタン、アプリケーションボタンがそれぞれ割り当てられ、Android特有の操作が可能となった。なお、Androidの対応バージョンは8.0以降となる。
Windowsの対応バージョンはWindows 7またはWindows 10だ。Windows 8 / 8.1はメインストリームサポートが終了しているためTPKB2でも非対応としたが、Windows 7は企業向けの有償サポートが2023年まで提供されることから対応OSに加えたとのことだ。
また、目の不自由なユーザーに対応するため、S、D、F、J、K、Lという6つのキーを利用した点字の6点入力を新たにサポート。別途点字入力用ソフトが必要となるが、この点も大きな進化だろう。
バッテリー駆動時間は約2カ月に延び、堅牢性も申し分なし
TPKB2はワイヤレス接続ということで、本体内にバッテリーを内蔵する。バッテリーはリチウムイオンバッテリーで容量は500mAhだ。バッテリー駆動時間は、満充電で約2カ月となっている。これは1日にキーボード入力3時間、アイドルモード5時間で、1週間で5日利用する場合を想定したものだが、従来モデルと比べて約2倍のバッテリー駆動時間となった。
例えば、キー操作を約1秒以上行わないとアイドルモードに移行し、さらに無操作状態が約6時間以上続くとスリープモードとなる。このような徹底した省電力化によって、約2カ月という長いバッテリー駆動時間を実現したそうだ。
約1秒でアイドルモードに移るということは、通常使っている場面でかなり頻繁にアイドルモード移行と復帰を繰り返すことになる。ただ、実際にTPKB2でキー入力を行っていても、アイドルモードの移行・復帰で入力に違和感を覚える場面はまったくなかった。徹底した省電力機能とはいえ、使い勝手には影響なしと言っていいだろう。
仮にバッテリーが切れても、約15分間の充電で約1週間の利用が可能。バッテリーの持ちがよいため、普段は充電を気にせず使い続けていきなりバッテリー切れ……ということも起こりそうだが、短時間で1週間分を充電できるのはありがたい。
ところで、ワイヤレスキーボードということで、持ち運んで利用する人も多くなるだろう。筆者もそうだ。従来モデルを出張取材などに持っていって使っているが、気になるのは堅牢性だ。簡単に壊れてしまうようでは、やはり気軽に持ち出せない。
その点も心配無用だ。TPKB2は従来モデル同様に、ノートPCのThinkPadシリーズで行われている「拷問テスト」とも呼ばれる試験を行い、優れた堅牢性が確認されている。実際の堅牢性テストは、以下のようなものだ。
- キーは1,000万回、トラックポイントはXY軸それぞれ800万回の操作テスト
- 80cmの高さからの6面(上下左右表裏)落下テスト
- 30分間の振動テスト
- 防塵テスト
- 水や炭酸飲料(20cc)をキーボード面にこぼして5分放置し、水を拭き取った後に24時間放置したうえで行うスピルテスト
- キーボード中央にトルクをかけたり、0.9kgのおもりを乗せたりする剛性テスト
- キーボード印字面をアルコール類、家庭用石けん、ハンドクリーム、皮脂分泌物、炭酸飲料、オイルなどで拭き取って耐性をチェックする薬品等耐性テスト
試用機を実際に落下させたりはしていないが、やや強い力でひねったり、キーボード後方のスタンドを開いた状態でキーボード面をやや強い力で押してみても、ほぼびくともしない印象。これなら安心して持ち運べるはずだ。