NTTドコモやKDDI(au)が5月下旬以降に発売を予定する「Xperia 10 II」。同機は、Xperiaシリーズ特注の縦長ディスプレイを搭載し、背面には超広角を含むトリプルカメラを搭載します。話題の5G通信にこそ非対応ですが、その分端末代金を抑えられる選択肢として有力。執筆時点で価格は未公表ですが、4~5万円前後での取り扱いが予想されます。

今回、ドコモから販売前の試用機「Xperia 10 II SO-41A」をお借りできたので、数日間使ってみた印象について紹介します。

  • Xperia 10 IIは、21:9の縦長ディスプレイが特徴な4Gスマホ

細部にこだわった配慮あるデザインは好印象

現行のXperiaシリーズは、1~10までのナンバリングで性能差を表します。性能が高いほど数字が小さくなり、「10」は価格を優先して機能を抑えたミッドレンジモデルを指します。

同ラインには、2019年2月に発表された「Xperia 10」が存在しましたが、これまでは海外向けの展開のみで、日本国内では取り扱われていませんでした。そのため、本稿で紹介する「Xperia 10 II(エクスペリア・テン・マークツー)」が「10」シリーズとしての国内初登場モデルとなります。

Xperia 10 IIは、性能を抑えたとはいえ、Xperiaシリーズ特有の縦横比21:9の有機ELディスプレイを搭載。インチ数は6.0で、上位機種と比べると一回り小さいものの、表示領域は十分ゆったりと感じました。ノッチがないので横向きに倒したときのビューワーとして違和感がない点は◎。上限のベゼルの広さにも、偏りはほぼありません。

  • 普段筆者が使っているiPhone 11 Pro(右)と並べると、やや細長い

もちろん、最上位の「Xperia 1 II」と比べると、解像度が4KではなくフルHD+であったり、DCI-P3相当の色域を再現できないなど、劣る点はあります。しかし、クリエーター志向な作業を行わなければ、普段使いで気になることはまずないでしょう。ディスプレイは充分綺麗です。

  • 今回レビューした「ブラック」は落ち着いた色。ドコモの場合、カラーバリエーションは「ホワイト」「ミント」「ブルー」も展開

本体サイズは、W69mm×H157mm×D8.2mm。板状のフラットなデザインを採用しており、背面カメラ周りのみ少しだけ隆起しています。従来機の「Xperia 10」では、2眼が横に並んでいましたが、Xperia 10 IIでは3眼が左上で縦並びに。なお、フロントおよびバックパネルには、Corning社のGorilla Glass 6が採用されており、落としても割れにくい点は安心です。

  • 質量は約151g。フレーム部には樹脂素材を使用

実際に手で持ったときには、サイズ感の割に軽い印象を受けます。また、ミッドレンジモデルでありながらも、フレーム部や四隅など、滑らかに角がとられており、心地よく扱えるよう、こだわってデザインされているのは、Xperiaらしい部分でしょう。

  • ディスプレイの上下は長いものの、幅が70mm未満に収められているので、筆者の手では、片手でしっかりと握れます。そのためか、特に扱いづらさは感じませんでした

  • 右側面には指紋センサーを兼ねた電源キーと音量上下キー

  • 上側面には3.5mmイヤホンジャック

  • 左側面にはSIMカードとmicroSDカードスロット(最大1TBのmicroSDXCまで対応)

  • 下側面には、USB Type-Cポートを備えます