シャープの最新Androidスマホ「AQUOS zero2」が、NTTドコモ、au、ソフトバンクから2020年1月末に発売されました。AQUOS zero2が搭載するシャープ自社開発・生産による有機ELディスプレイは、モバイルゲームのプレイや動画の視聴でひと味ちがう贅沢な体験が得られます。加えて、米ドルビーラボラトリーズによる新世代の高画質・高音質化コンテンツが楽しめることも大きな特長です。

そこで、AQUOS zero2がAndroidスマホとしていち早く対応したドルビービジョンのHDR映像と、ドルビーアトモスの立体音響再生の楽しみ方を紹介します。

AQUOS zero2は、2018年12月に初代機が発売されたAQUOS zeroシリーズの最新モデルです。詳細は発表会の記事『240Hz駆動の有機ELでゲーマーを狙い打ち、シャープ「AQUOS zero2」』もぜひご覧ください。

  • 自社開発の有機ELディスプレイを搭載。ドルビービジョンの高画質コンテンツも楽しめるシャープのAQUOS zero2

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画質を強化、シャープ自社開発の有機ELディスプレイを搭載

AQUOS zero2は初代モデルよりも画面のサイズを少し大きくしながら、本体の重さを約141gまで軽量化しています。画質面では、初代のAQUOS zeroと比べて輝度が150%向上するとともに、10億色の豊かな色再現に対応したことにも注目です。

約6.4インチ(2,340×1,080ドット)の有機ELディスプレイは、シャープが自社で開発生産し、画質や操作性の部分まで細かなチューニングを施したものです。独自の「AQUOS便利機能」の中に新設した「ゲーミング設定」-「ハイレスポンスモード」を選択すると、大きな特徴である240Hz駆動(4倍速表示)が有効となり、残像感を抑えてキレ味に富んだ映像表示が楽しめます。画面の表示に合わせてタッチパネルの応答速度も4倍に向上するので、ゲームコンテンツのクッキリとした画面表示だけでなく、快適な操作性も得られるというわけです。

  • 6.4インチの大型ディスプレイを搭載しながら、重さを約141gに抑えています。電車やバスで移動中、本体を片手で持ちながらの動画視聴も快適です

  • 初代のAQUOS zeroと比べて、明るさと色再現の性能がアップしています

ドルビービジョン・ドルビーアトモスに対応

AQUOS zero2は、米ドルビーラボラトリーズ(以下:ドルビー)の高画質化技術であるドルビービジョンに対応するスマホです。ドルビービジョンとは、ディスプレイ機器が表現できる輝度の幅を拡大して、明暗の再現力を高めるHDR(ハイ・ダイナミックレンジ)技術のひとつです。ドルビーが独自に開発したもので、現在、コンシューマー向けのスマートテレビ、スマホ、タブレットなどのモバイル機器でも搭載する製品が増えています。ドルビービジョンの高画質を楽しむには、対応するコンテンツも必要です。

ドルビービジョン対応のスマホは2016年ごろから出始めて、2020年を迎えて増え続けています。対応コンテンツのほうは、NetflixやAmazonプライム・ビデオといった大手VODプラットフォームが配信しています。ただ、その多くはまだドルビービジョン対応のスマートテレビ向けとなっていて、モバイル向けのコンテンツは少ないのが現状です。初代のAQUOS zeroもドルビービジョンに対応するスマホですが、AQUOS zeroが発売されたばかりのころは、良質なコンテンツとの出会いが限られていました。

  • ドルビービジョンに対応するテレビやスマホ、サービスの輪が急速に広がっています

U-NEXT、ドルビーの技術を採用するスマホ向け動画を配信

今回、AQUOS zero2の発売に合わせて、日本国内の動画配信サービス「U-NEXT(ユーネクスト)」から、大きなニュースが飛び込んできました。スマホで視聴できるドルビービジョン対応コンテンツ、そして音声がドルビーアトモスの立体音響に対応するコンテンツを、U-NEXTのプラットフォームで配信スタート。

U-NEXTでは、これまでもスマートテレビとサウンドバーなど、家庭用のホームシアター機器で楽しめるドルビービジョン・ドルビーアトモス両対応のコンテンツ配信を展開してきました。蓄積してきた豊富なノウハウを生かして、今回はモバイル機器でもハリウッドのメジャースタジオが手がける人気作品をそろえています。

U-NEXTの配信サービスは月額1,990円(税別)で、定額で視聴できる動画コンテンツは約14万本、それと読み放題の電子書籍(雑誌70誌以上)です。動画については、PPV(都度課金)の対象となる最新映画も楽しめるよう、毎月1,200ポイントがチャージされます。このポイントは、動画コンテンツや電子書籍(コミック・書籍・新書)の購入だけでなく、対象となる映画館で割り引きチケットとして使える点にも注目です。

  • U-NEXTのWebサイト

さて、今回加わる「ドルビー高画質・高音質」のハリウッド映画も、U-NEXTに会員登録すれば楽しめるようになります。月額視聴料金はそのまま変わらず。U-NEXTの前田弘之氏は「シャープ、ドルビーと一緒に、スマホで楽しむ高画質・高音質な作品の体験を広く普及させるために、がんばってコンテンツを調達した」と、今回の試みが実現できた背景を語っています。

サービスの開始時には、パラマウント・ピクチャーズの作品『ロケットマン』『ミッション:イポッシブル/フォールアウト』『バンブルビー』の3作から配信をスタート。コンテンツのエンコードなど準備を整えながら、数十作品を随時追加していきます。基本はPPV作品として配信されるものが中心ですが、毎月提供されるポイントを使えば、月額料金の中で楽しめます。U-NEXTは今後も、パラマウント以外のスタジオが制作するドルビービジョン・ドルビーアトモス対応のコンテンツも追加していく予定です。

画質・音質のクオリティは圧倒的にハイレベル

今回、筆者はシャープがメディア向けに開催したAQUOS zero2の説明会に参加して、U-NEXTのドルビー対応高画質・高音質コンテンツを体験してきました。

  • シャープの最新スマホ「AQUOS zero2」で楽しめる、U-NEXTのドルビー対応コンテンツを体験

ソフトバンクが取り扱うAQUOS zero2のホーム画面には、U-NEXTが開設したドルビー体験キャンペーンサイトへのショートカットアイコンを用意。このアイコンから、U-NEXTが配信するドルビービジョン・ドルビーアトモス両対応のコンテンツへと、すばやくアクセスできるようになっています。なお、ドコモ・auのAQUOS zero2では、シャープが公式サイトなどで公開を予定している、同キャペーンへの動線を利用するようです。

  • ソフトバンク向けのAQUOS zero2は、ホーム画面に「Dolby体験」のショートカットを配置。U-NEXTが配信するドルビーコンテンツにすばやくアクセス

AQUOS zero2の高精細な有機ELディスプレイで楽しむドルビービジョンの映像は、やはりSDR(スタンダード・ダイナミックレンジ)のコンテンツとはケタ違い。豊かな精細感と明暗再現による、息を吞むほどリアルな奥行き感を特徴としています。HDR映像ならではの明部のきらめきや、暗部に隠れてしまいがちなディティールもていねいに引き出されます。

一方で、ドルビーアトモスの立体サウンドはAQUOS zero2の内蔵スピーカーか、USB Type-C経由となるヘッドホン出力で楽しめます。映像と音声の迫力があいまって、約6.4インチの画面の向こうに広がる作品の世界へと、素直にのめり込むことができました。

  • ヘッドホンを接続して、ドルビーアトモスの臨場感あふれる3Dサウンドも体験

  • ドルビーアトモスのコンテンツを再生すると、コンテンツ情報にアイコンが表示されます。ドルビーアトモスの効果はオン・オフを切り換えて聴き比べることもできます

AQUOS zero2には、屋外で使うときに画面の視認性を高める「アウトドアビュー」機能も搭載されています。ホームシアターを離れて、旅行先やカフェなどいろいろなシーンで楽しむ高品位な視聴体験は格別です。U-NEXTが常時提供している31日間無料体験サービスも、ぜひ活用してみることをおすすめします。