東急建設は10月31日、建設現場の働き方改革と生産性向上、安全・品質の確保の同時実現を目指し、千葉県内の建築現場「(仮称)船橋市立塚田第二小学校・放課後ルーム新築工事」をICTモデル現場として、様々なICT/IoT技術を駆使した施工管理を実践し、その成果を実証していると発表した。

モデル現場では、これまで個別に導入・検証をしてきた各種ICT/IoTの先端技術を総合的に採用することで、個々の機能による効果の発揮にとどまらず、連携により飛躍的な成果につなげることを目指している。

  • 「ICTモデル現場」のイメージ

例えば、「図面管理ツール」では、現場事務所サーバーとタブレット端末を連動させることで 、 元請社員・作業員が現場内で最新図面をデータのまま閲覧でき、チェック項目などの迅速な確認が可能。同ツールにより、大量の図面の印刷・持ち運びが不要となり 、スマートな現場管理が可能となった。

また、「写真管理ツール」によってタブレット端末上にすべての機能を集約させたことで、持ち運ぶものが大幅に削減されたという。撮影した写真は定型書式に自動整理できる。

「ビジネス チャットツール」では、ツール上で現場内の元請社員・作業員と会話や写真を共有することでコミュニケーションの向上を図ることができるほか、一斉配信やグループトークにより即時に情報伝達が可能。

そのほか、「施工BIMの活用」では、3次元データでの可視化により、工事関係者との施工検討・手順の共有が可能となる。コンクリートボリュームなどの数量情報をBIMモデルから自動集計することで、手計算で行っていた数量算出作業が大幅に削減されたという。

  • 建設現場におけるICT活用の様子