iPhone(iOS)は多言語対応のオペレーションシステムです。ユーザが言語を切り替えれば、アプリのボタンや時折現れるダイアログまで、表示される文字列は一斉に切り替わります。『設定』→「一般」→「言語と地域」→「iPhoneの使用言語」の順に画面を開き、使いたい言語を選べば設定は完了です。

アプリも「iPhoneの使用言語」で選んだ言語を基準とするものの、適用ルールを変更できます。「言語と地域」画面にある「使用する言語の優先順位」に、アプリで使いたい言語を追加し優先順に並べ替えればOKです。アプリを起動すると、ここで設定した優先順位に従い言語データの有無を確認し、存在すればその言語を、存在しなければ次の順位の言語を試し、該当がなければデフォルトの言語が適用されます。

なお、アプリがどのような言語データを持つかは、そのアプリの開発者の方針によります。iOSに標準装備のアプリは、膨大な数の言語に対応していますが、App Storeで公開されるサードパーティーアプリには強制されていません。たとえば、日本のApp Storeで公開されるアプリは日本語対応が必須なものの、その他の言語への対応は任意です。

つまり、「使用する言語の優先順位」に自分が希望する言語を選んでも、アプリが対応しているとはかぎりません。ロシア語での表示を希望したところで、アプリにロシア語データが収録されていなければならないため、結果として他の言語が表示されるというわけです。

なお、App Storeではアプリの紹介文にある「言語」欄に、対応する言語が記載されています。海外の開発者によるアプリは多くの言語に対応していますが、日本の飲食店を紹介するアプリなど地域性が高いものについては、日本語のみ対応ということが多いようです。

  • アプリで使用する言語は指定できますが、希望の言語にアプリが対応しているとはかぎりません