ノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホン

筆者は国内外のオーディオビジュアル関連の展示会に足を運ぶ機会が多いが、昨年(2016年)末ごろからどこでも注目の的になっているのが、完全ワイヤレスイヤホンだ。IFA 2017もその例外ではなく、いくつかのメーカーから新製品の発表が見込まれる。ソニーも今回、初の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」を発表しており、ヨーロッパでは9月以降に220ユーロで発売予定となっている。

ソニー初の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000X」

最も大きな特長は、オーディオグレードにこだわるソニーのデジタルノイズキャンセリング機能を搭載したことだ。本体には6mm径のダイナミックドライバーを搭載。フィードフォーワード方式のノイズキャンセリング方式により、外部の騒音を打ち消してクリアな音楽を聴かせてくれる。

実機の試聴もできた。BluetoothのコーデックがAACとSBCのみの対応だが、思っていたよりも解像感が高くクリアなサウンドを聴かせてくれた。専用のスマホアプリ「Sony | Headphones Connect」と組み合わせば、外音取り込み機能「アダプティブサウンドコントロール」を操作できるようになる。

本機の型番にも付いている「1000X」は、昨年(2016年)発売され今もベストセラーとなっているワイヤレスヘッドホン「MDR-1000X」から継承している。今年は、後継となるヘッドホン「WH-1000XM2」や、ネックバンドイヤホンの「WI-1000X」も発売され、(完全ワイヤレス「WF-1000X」と合わせ) 3モデル構成の「1000Xシリーズ」として兄弟展開も始まる。

ヘッドホン「WH-1000XM2」

ネックバンドワイヤレスイヤホン「WI-1000X」

1000Xシリーズの主要なトピックは「Sony | Headphones Connect」アプリからノイズキャンセリング効果の最適化などができることだが、Bluetoothの高音質コーデックがLDACとaptX HDの両方に対応する点や、DSEE HXの機能により圧縮音源や音楽配信サービスのコンテンツもハイレゾ相当の高音質で楽しめる点にも注目したい。なお、ヘッドホン WH-1000XM2とネックバンドイヤホン WI-1000Xは、付属のケーブルを接続すれば純粋なハイレゾ対応のヘッドホン / イヤホンになる。