ハイレゾ対応ウォークマンは中級・入門機をリニューアル
ハイレゾ対応のウォークマンはプレミアムクラスの「NW-ZX300」と、入門クラスの「NW-A40シリーズ」が発表された。前者については、欧州での展開が10月以降順次始まる (価格は700ユーロ)。後者も欧州発売が決まっているが、価格は未定。どちらも日本発売がありそうだ。
上位のZX300は、2年前に発売した現行モデルの「ZX100」の後継機になる。音質を改良したフルデジタルアンプ「S-Master HX」を搭載し、4.4mm/5極のバランス接続をサポートしている。Bluetoothのコーデックは、LDACのほか、aptX HDにアップデートで対応予定。小さなファイルサイズでハイレゾを楽しめる「MQA」の再生にも、ウォークマンとして初めて対応した。
操作性は、3.1型のタッチパネル液晶を採用したことでまた一段と高くなった。パネルにマットガラスが搭載されたので、サクサクと気持ち良く操作ができる。USB DAC機能も新搭載し、付属のWM-Portケーブルでパソコンとつなげば、音楽ソースがより高品位に楽しめる。
「NW-A40シリーズ」は、本体の基本デザインを昨年発売された「A30シリーズ」からほぼ踏襲。カラーバリエーションは落ち着いたミディアムトーンの5色が揃っており、同時に発表されたカジュアルなポータブルヘッドホン・イヤホン「h.earシリーズ」と合わせている。
外観にこそ大きな変化はないものの、音質は基板回路の設計に見直しをかけながら進化を遂げている。ブースに展示されていた実機で音質をチェックしてみたが、ハイレゾ再生は力強さと臨場感がかなりアップした印象だ。ボーカルの鮮やかさときめ細かさが、心地よい割合でブレンドされている。
機能面での大きなトピックスは、付属イヤホンと組み合わせて使ったときに、ノイズキャンセリング機能に加えて、外の音を聴きながらより安全にポータブルリスニングを楽しめる「外音取り込み」機能を利用できるようになったことだ。外音の取り込みレベルは、メニュー画面から段階的に調節できる。
新しいA40シリーズも、BluetoothのコーデックはLDACとaptX HDにも対応予定。MQA再生も可能になる。USB DAC機能も搭載するなど、入門機にもかかわらず機能が盛りだくさんなので、ハイレゾ入門機としてはかなりお買い得と言える仕上がりになりそうだ。
なお、A40シリーズとカラーマッチを図った「h.earシリーズ」は、ワイヤレスモデルがaptX HDをサポートする。Bluetooth対応のノイズキャンセリングヘッドホン「WH-H900N」は、右側のイヤーカップにタッチセンサー式のリモコンを内蔵しており、指先を軽く添えるだけで一時的に外音を取り込める「クイックアテンションモード」、アプリでイコライザーやサウンドエフェクトを設定する機能が追加された。
新しいh.earシリーズの再注目株は、シリーズ初のオンイヤー型ワイヤレスヘッドホン「WH-H800」だ。アラウンドイヤータイプだとヘッドホン自体が大きくなるので、顔の小さい人が身に着けたときに不格好に見えてしまうことがあった。WH-H800は本体を小型化しつつ、ハイレゾ再生のクオリティも妥協せず仕上げた、女性にもおすすめしたくなるコンパクトなワイヤレスヘッドホンだ。