Microsoftは2017年8月8日(現地時間)にリリースした、Windows Server Insider Preview ビルド16257で、WSL(Windows Subsystem for Linux)およびLinuxディストリビューションをサポートしたことを公式ブログで明らかにした。Windows 10上で動作するWSLと同じくELF64(Executable and Linkable Format 64)が動作し、Windows Server上でNode.jsやRuby、Pythonなどのツールがネイティブに動作する。ただし、デーモンやジョブといったLinuxサービスはWindows 10上のWSLと同じく未サポート。

Hyper-V上で動作するWindows Server Insider Preview上でWSLを有効化し、Ubuntuを実行した状態

MicrosoftはWindows Server上でWSLをサポートする理由として、「(同OSを)開発者にとって最適な場所にしたい。Linuxツールを日常業務の一部として取り込みたいと考える開発者やサービス管理・構築を行うシステム管理者は多い」と説明する。これまではCygwinなどGNUツールのWin32移植版や仮想マシン上でLinuxを実行するといったシナリオが選択可能だったが、ビルド16237からサポートしたWSLによって、各Linuxディストリビューションの利用が可能になった。なお、インストールガイドを参照することで、Ubuntu以外にもOpenSUSEやSLES(SUSE Linux Enterprise Server)も選択できる。

阿久津良和(Cactus)