最後に注目しておきたいのが、強化したカメラ機能と、海外メーカー製ではなかなか備えていないワンセグや、おサイフケータイへの対応だ。

画像処理エンジンを調整、美肌モードも搭載

F値2.0レンズ、約1310万画素のCMOSセンサーを搭載するなど、カメラとしてのハードウェアスペックは、実はarrows M04との変更点はない。ただ、画像処理エンジンをチューニングしており、色再現性の向上や、薄暗いシーンでの描画能力の向上なども図っている。

また、arrows M03ではシャッターボタン押下後、シャッターが切れるまで若干のタイムラグがあった。arrows M04ではタイムラグを解消し、一瞬のチャンスに強いカメラになっている。

インカメラの性能も向上しており、広角レンズを採用したほか、暗い場所で自撮りする場合などに、液晶画面を真っ白に光らせてフラッシュ代わりにでき、暗所合成で表情がはっきり写るようになっている。女性に嬉しい美肌補正も搭載し、シミや小じわを目立たなくできる。

SIMフリー機では珍しいワンセグとおサイフ

ワンセグは、高齢者ほどテレビ視聴率が高いことを考えると、大きなセールスポイントの一つだろう。画面を消して音声だけラジオのように再生することもできる。おサイフケータイ対応は、MVNOモデルでもキャリアモデルと同じように使いたいというニーズに応えたもの。電子マネーによるショッピングや、ポイントカード代わりに利用できる。

駆け足で見てきたが、arrows M04は「らくらくスマートフォン」とほぼ同じ層をターゲットにしながら、より広いユーザーに受け入れられる素地を持った製品と感じた。

実家の両親にスマートフォンを持たせたいが、見やすい製品を探していたという人にはピッタリだし、初めてスマートフォンを使う人やフィーチャーフォンから乗り換える人、スマートフォンを大雑把に使いたい人などにもオススメだ。

自撮りで重要なインカメラの性能が向上。暗い場所でも明るく撮れる

暗室でarrows M04(左)とarrows M03(右)のインカメラの撮り比べ。背景まで含め、arrows M04のほうが圧倒的に明るく撮れている

ワンセグチューナーを内蔵しており、アンテナを伸ばしてどこでもテレビが見られる(注:画面の一部を加工しています)

地味だがちょっといいなと思った機能。設定した通話時間を超えるとアラームで知らせる。長電話防止にうってつけだ