AFと連写に満足だが、もう一声欲張りたい

トータルとしては、ファストハイブリッドAFの搭載によって従来以上に使い勝手のいい製品に仕上がっていると感じた。速写性重視のスナップ用や、荷物の量を減らしたい旅行用に重宝するだろう。

一方で、AFと連写以外に大きな進化がなかった点には少々もの足りなさが残る。個人的には、タッチパネル対応やメニューUIの改良を加えてほしかったと思う。拡大再生の初期倍率と初期位置を設定可能になったり、再生モード時にもカスタムキーが使用可能になるなど、細かい操作面が改善されている点は評価したい。

気軽に持ち運べるコンパクトボディながら、クラストップレベルの高速AFと高速連写を実現したことは、RX100 Vの大きな魅力だ。常時携帯し、目に留まったシャッターチャンスを逃さず記録できるカメラといえる。

初期設定の画質は、彩度とコントラストがほどよく強調された見栄え重視の傾向だ。絞り優先AE (F2.8 1/400秒) ISO125 WB:オート 焦点距離:25.7mm

最短距離の5cm付近で撮影。開放値による接写ではやや滲みが生じるが、背景のぼけ具合は悪くない。絞り優先AE (F1.8 1/40秒) ISO125 WB:太陽光 焦点距離:8.8mm

明るいレンズ開放値と良好な高感度画質は暗所撮影で心強い。シャッター優先AE (F1.8 1/250秒) ISO2500 WB:太陽光 焦点距離:8.8mm

光学式の手ブレ補正はを内蔵。ズームワイド端、シャッター速度0.4秒を手持ちで撮影できた。絞り優先AE (F2.8 0.4秒) ISO80 WB:オート 焦点距離:8.8mm

手すりにカメラを押し付けるようにして構えれば、テレ端使用時でもシャッター速度0.4秒で撮影可能だ。絞り優先AE (F2.8 0.4秒) ISO125 WB:オート 焦点距離:25.7mm