米GoProは11月8日(現地時間)、10月23日に発売したばかりの同社初のドローン「Karma」の販売の一時停止と出荷済みの製品のリコールを発表した。動作中に電力を失う現象が一部の機体で確認された。

現時点で、確認された不具合による事故や損傷の報告はないが、飛行中の事故につながる可能性があるため出荷済みの約2500機の回収に踏み切った。CEOのNicholas Woodman氏は「安全を何よりも優先する」と述べている。

問題を解決できるまで販売を停止し、購入者に対しては回収手続き後に全額を払い戻す。不具合を修正した製品との交換は行わない。アクションカメラ「HERO5 Black」やスタビライザーの「Karma Grip」の使用には問題はないが、全額払い戻しになるため、Karmaのキットとして販売されたHERO5 BlackやKarma Gripも回収の対象になる。

GoProが3日(同)に発表した2016年7~9月期決算は売上高が前年同期比40%減の2億4000万ドル、損益は1億400万ドルの赤字だった。アナリストの予測を下回る悪い内容ではあったが、HERO5やKarmaといった新製品が反映されておらず、ホリデーシーズン商戦においてそれらが業績回復につながるかが注目されていた。そうした中でのKarmaのリコールになった。