スピード感にも自信
実店舗での取り扱いも増えたが、ネットを主体に勝負をかけるアンカー。同社が日本の家電市場で成功を収めるならば、他の家電メーカーもだまってはいないはずだ。場合によっては、アンカースタイルを取り入れることも考えられる。
そうした疑問を投げても、井戸代表は表情を崩さない。その理由は、大手家電メーカーがこれまでに作り上げた流通ルートをないがしろにできないと見ていること、そして、何よりも、他社にはない顧客の要望を的確に取り入れ、実現するスピードが同社にあるからだという。
コールセンターはアウトソースせず、訓練を積んだ担当者が一件一件、メールや電話に応対。顧客からの声を製品開発部門、品質管理部門に迅速に共有し、具体的なアクションにつなげていくことを創業当初から実施している。
「当社はどうすれば一番顧客の期待に応えられるかといった理想から逆算したインターネットネイティブなメーカーです。顧客の要望をきっちりと取り入れるシステムを作っています。大手メーカーに負けないきめの細かさがあると思っています。そして、それを反映するスピードにも自信があります。大手メーカーは2~3年先を読んで製品化するサイクルがありますが、うちはもっと早い」(井戸代表)
そのことを顕著に示す例がある。今回発表されたロボット掃除機の「RoboVac 20」だ。初代の「RoboVac 10」は今年の6月に発売されている。つまり、顧客の声を取り入れ、わずか3カ月で新製品が出したことになる。細かく性能をパワーアップし、新製品として発売できるスピード感があるというわけだ。
では、ローカライズ化という点ではどうか。家電はものによって、その国の人の生活や嗜好が強く反映されるもの。eufyブランドは世界で展開されるため、画一的になってしまっては、売れるわけがないという声だ。
聞けばそのあたりも考慮されており、日本法人から要望を出し、「RoboVac 20」にホワイトカラーを導入するなど、ローカルの声も商品に反映していくという。品質、価格、ローカライズなど、多くの面で、大手家電メーカーに負けないという自信を持ち、日本市場を開拓できると踏んでいるわけだ。
