新色の選択

Appleはデザイン面で新しさを何も取り入れなかったが、新しい色を魅力に感じる人は少なくないだろう。予約開始後、ものの10分ほどで初回在庫を売り切ってしまったのは、新色となる「ジェットブラック」」だ。これと「ブラック」が新たに加わり、濃い色のiPhoneのラインアップを拡充したことになる。

ジェットブラックは、アルミニウムにもかかわらず、美しい鏡面仕上げ。Appleによると、9回の磨きの工程を経て仕上げられたそうで、ステンレススチールを磨き上げたApple Watchスペースブラックモデルよりも黒く美しい。

形状は同じだが、この仕上げは人々にとって"新しいデザイン"と認識するには十分なインパクトが在り、その結果、一番人気となったのではないだろうか。

新色の「ジェットブラック」(左)と「ブラック」(右)

iPhone 7ジェットブラックモデルは、カメラ部分が真円となっている。iPhone 7 Plusにはデュアルカメラのメリットがあるが、個人的にはiPhone 7の方が、ジェットブラックの美しさをより引き立てていると感じた。

iPhone 7ではカメラ部分が真円であることも、ジェットブラックの美しさを引き立たせている

他方、ブラックモデルはこれまでのアルミニウムモデルと同様のマットな仕上げで、明るい環境ではジェットブラックが真っ黒であるなら、墨色、という印象を与える。

"墨色"といった印象のブラック

いずれのモデルともに、アンテナラインも、ボディと同じ色味と表面の仕上げに合わせてあるため、明るいところであっても、よほど目をこらさなければ、その線を見極めることは難しい。