PC/モバイルの修正内容

さて、ここからはPC版およびモバイル版の主な改善点を紹介する。まずはPC版から。

  • 「Netflix」や「Tweetium」などのアプリケーションでキーボードナビゲーションが動作しない問題を修正。
  • Microsoft EdgeがYouTubeなど特殊なWebサイトのレンダリングに失敗する問題を修正。
  • Microsoft Edgeのウィンドウ(コンテキストメニューなど)で発生する灰色のバーが現れる問題を修正。
  • 「アクティブな時間の変更」で10時が12時に増加する問題を修正。
  • Microsoft Edgeでファイルのダウンロード時に発する通知でステータスやサイトのドメイン名を改行するように修正。
  • DPI変更時にリモートデスクトップ接続を行う際、Microsoft Edgeのタブが表示されなくなる問題を修正。
  • エクスプローラーでDNGファイルのサムネイルが表示されない問題を修正。
  • スタートメニューの上部に発生していた空白を減らし、外観を洗練した。また、コンテキストメニューのサイドおよび下部で発生していたクリッピング問題も修正。
  • 無線LANのフライアウトからパスワードを入力する際に[Enter]キーが正しく動作していない問題を修正。
  • 通知で用いられるアイコンを64×64ドットから48×48ドットへサイズを変更し、視認性を維持している。
  • [Backspace]キーを用いた際の検索結果とフォーカスが失われる問題を修正し、Cortanaのマイクボタンを押した後の信頼性を向上させた。
  • Windows Defenderの通常スキャンなどによる通知が正しく行われていなかった問題を修正。
  • 「フォト」など特定のアプリケーションでデスクトップの背景画像が設定できなかった問題を修正。
  • ビルド14361からタスクマネージャーの設定は(ビルド更新後も)維持される。
  • 付箋が正しく表示されない問題を修正。
  • ユーザーアカウントの画像設定で「カメラ」が正しく動作しなかった問題を修正。
  • 通知領域の「時計」を開くショートカットキーとして[Win]+[Alt]+[D]キーを追加。
  • コマンドプロンプトが高DPIで最大化できなかった問題を修正。また、[Ctrl]+[F]キーによる検索ダイアログが正しく動作しない問題も修正した。
  • ボリュームをゼロもしくはミュートした際に、通知領域の「ボリューム」アイコンが正しく更新されない問題を修正。
  • ストレージの設定で設定内容が失われる問題を修正。

続いてモバイル固有の修正内容を紹介する。

  • 「ナレーター」有効後にディスプレイをタッチするとモバイルデバイスがフリーズする問題を修正。
  • ビルド14361以降はDPI設定がバックアップ・復元時に正しく適用される。
  • Microsoft Edgeの「ページ内の検索」でスクロールしてしまう問題を修正。また、フルスクリーンモードでFacebook上の動画を再生する際にデバイスを回転させるとちらつく問題を修正。
  • 「設定」の<Windows Insider Program>でテキストが切り詰められる問題を修正。
  • 通知却下モデルを刷新し、複数行で示すメッセージなどの動作やUXを修正。
  • USBケーブル接続時の充電時にサウンドが正しく再生されない問題を修正。
  • PINの入力要求頻度を「毎回」に設定すると、正常に動作しない問題を修正。
  • 「電話」のタブを右(もしくは左)に回転できない問題を修正。
  • Lumia 535/540上で「カメラ」のフラッシュ切り替えが正しく動作しない問題を修正。
  • 多言語ユーザー向けにテキスト入力予測エンジンを更新。
  • Lumia 640/830 などの5インチデバイス上でも、片手でキーボード操作できる機能を追加。

PC/モバイルにおける既知の問題

ここからはPC版およびモバイル版における既知の問題を紹介する。まずはPC版から。

  • フランス語版Windows 10 Insider Previewの場合、ビルド14361をダウンロードできない。
  • 日本語のMicrosoft IMEでは予測入力を使うとハングアップする可能性がある。そのため本ビルドでは、プロパティダイアログを起動し、<詳細設定>ボタン→<予測入力>タブ→<予測入力を使用する>と順にクリックして予測入力の無効化を推奨する。
  • 「設定」の<プライバシー>を開き、各アプリケーションをリストアップする際にハングアップする。
  • Microsoft Edgeでリンクをクリックしてファイルをダウンロードできない場合がある。問題を回避するには、ダウンロードペインから<保存>ボタンもしくは<名前を付けて保存>をクリックする。
  • 中国語やポルトガル語(ブラジル)版Windows 10 Insider Preview ビルド14361では、アプリケーションのインストール中にスタートメニューを開けない。

こちらの<予測入力を使用する>をチェックオフに切り替える

次はモバイル版で確認済みの問題を紹介する。

  • Visual Studio 2015 Update 2でビルドしたアプリケーションを展開できない。回避策としてWindows 10 Application Deploymentコマンドラインツール(WinAppDeployCmd.exe)を使用する。
  • Cortanaのクロスプラットフォーム機能が正しく動作しない可能性がある。その際はモバイルデバイスの再起動を推奨する。
  • クイックアクションのアイコン順番が変更されている可能性がある。こちらは再配置で対応可能。
  • デュアルSIM対応デバイスの場合、2番目のSIMカードが正しく動作しない問題を確認中。Microsoftは現在調査中と説明している。

Sarkar氏は6月中にBug Bash(Microsoft内部向けのバグフィックスイベント。2016年4月末もインサイダー向けに開催した)を行うことを公式ブログで明らかにし、冒頭で述べたようにバージョン番号が「バージョン1607」であることから、2016年7月にリリースすることは明白である。筆者の推察というか多くのユーザーが感じているように、Anniversary UpdateがWindows 10のファーストバージョンと同じ2016年7月29日に近いタイミングでリリースすることも確実のようだ。これらのことから、Anniversary Update登場までの残り日数は50日を切ったと述べても間違いないだろう。引き続きWindows 10開発チームの尽力を期待したい。

阿久津良和(Cactus)

前回の記事はこちら
・Windows 10 Insider Previewを試す(第51回) - リリースまで残り2カ月? ビルド14352登場
http://news.mynavi.jp/articles/2016/05/27/windows10/
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Windows 10 すべてがわかる特集記事はこちら
【特集】~インストールから設定・活用まで~ すべてが分かるWindows 10大百科
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