ポン付けFuryではトップパフォーマンス。Fury Xとの価格差は悩ましいところ

冒頭でも触れたが、Furyを搭載したグラフィックスカードの選択肢はまだそこまで多くはない。そうしたなかで、OCモデルであるNITRO Radeon R9 Fury 4G HBM OC(UEFI)は、頭一つ抜け出したパフォーマンスが得られる点で魅力だ。特に国内では製品定格で運用するユーザーが多いため、買ってきてそのまま組み込んで使うといった用途に適している。

また、ベンチマークで確認したとおり、多くのタイトルで最高画質が望めるだけのパフォーマンスを持っている。さらにNITROのTRI-Xクーラーの冷却性能と、Intelligent Fan Controlによるファン回転数制御、低負荷時のファン回転停止など、機能面も好印象だ。

現在のFury搭載ビデオカードの価格を見ると、7万円台が多い中、NITRO Radeon R9 Fury 4G HBM OC(UEFI)は、8万円台とOCモデルだけに最も高い価格帯のようで、コストパフォーマンスという点では分が悪い。

また、数千円上乗せすればFury Xに手が届くというのは少々悩ましいところではある。そこは水冷か空冷か、水冷ラジエータを装着可能なケースなのか、あるいは水冷のメンテナンス性や部品の寿命などを検討したうえで決断するのがよいだろう。空冷には空冷のメリットがあるので、そこを重視するのであれば本製品は検討に値する製品だといえる。