12月19日と20日、東京・ベルサーレ秋葉原にて「ポータブルオーディオフェスティバル2015」(ポタフェス2015)が開催されている。本稿では、JVC、Technics、AKG、ATOMIC FLOYDのヘッドホン・イヤホン新製品を紹介していく。

JVC、新発売の「WOOD」シリーズ

JVCのブースでは、12月に発売した「WOOD 01(HA-SW01)」と「WOOD 02(HA-SW02)」を展示。試聴が可能となっている。ともに、JVC十八番のウッドコーン技術を導入したモデルだ、

左が「WOOD 01」、実勢価格は税込76,000円前後。右が「WOOD 02」、同じく54,000円前後

40mmのウッドドームユニットを使用

2製品の違いは、WOOD 01には、ウッドプレートによる制振技術が使われている点。その結果、WOOD 01のほうが空間の広がり感の強いサウンドとなっており、WOOD 02は比較的タイトなサウンドとなっている。

Technincs、100kHzまでの再生を実現する「EAH-700」

Technicsのブースは「EAH-T700」がメイン。50mm径と14mm径の振動板を使用した2ウェイ構造のヘッドホンで、100kHzまでの高域再生力を持つ。ドライバーを耳に対して傾くように取り付け、密閉型でありながら、オープンエアー型に近い空間表現を実現。アコースティックな楽器の再現力にも優れる。

「EAH-T700」の発売は1月22日。価格は9万円台になりそうだ。展示機の外装は製品版と異なっており、ハウジング中央のパーツは左の写真で説明員が手に持っている素材のように蒸着加工が採用される

AKG、人気モデル「K550」の復刻版

AKGの新製品「K550MK2」は、12月3日に発表されたモデルだが、2015年夏に生産を完了した「K550」の復刻版だ。K550はファンが非常に多かった製品で、そのまま完了させるのは惜しいという声にAKGが応えた形。撤去した生産ラインをもう一度復活させて、同じクォリティ、同じ音質で作るのは難しいが、オーストリアのAKG本社は「プライドを持って何も変えていない」と語っているそうだ。

「K550MKII」の直販価格は26,880円(税別)

ATOMIC FLOYD、リモコンレスの「SuperDarts Titanium」など

ATOMIC FLOYDブースでは、2日前に日本に届いたばかりという新製品、2モデルを公開している。一つは同社の最上位機種「SuperDarts Titanium」のリモコン無しモデルだ。チタン製ハウジングの表面に新たにPVD(Physical Vapor Deposition)と呼ばれる蒸着コーティングを施している。

「SuperDarts Titanium」のリモコンレスモデル。希望小売価格は49,800円(税別)で、1月から出荷される予定だ

もう一つは、「HiDefDrum」の新モデルだ。従来のHiDefDrumはハウジングに穴を開けた設計によって、自然なサウンドを生み出していたが、音漏れが大きく、電車の中での使用には向かなかった。

それを新モデルでは、形状をキープしながら、穴のない新ハウジングを採用。クリアでダイナミックなサウンドはそのままに、場所を選ばずに使用できるようになった。

左が新しい「HiDefDrum」。右側の従来タイプとは異なり、ハウジングに穴があけられていない。2月発売で、希望小売価格は24,000円(税別)

ULTRASONEと松屋のコラボ製品

ポタフェス2015の会場1Fでは、ULTRASONEと松屋がコラボした「ULTRA丼」が販売されている。ULTRASONEがドイツのメーカーということで、ULTRA丼では牛めしにソーセージが加えられている。もし、イギリスのメーカー、例えばATOMIC FLOYDあたりとコラボしたら、牛めしにフィッシュ・アンド・チップスでも乗っけるのだろうか?

「ULTRA丼」の価格は税込500円