液晶ディスプレイには、10.1型で解像度1,280×800ドットのIPSパネルを採用している。発色は自然な色合いではあるが、ややコントラストが低めに抑えられているような印象を受ける。輝度はそれほど高くはないものの、日差しの強い屋外でも問題なく使うことができた。

解像度1,280×800ドットのIPSパネルを採用した液晶ディスプレイ

視野角はそこそこ広い

解像度は7型Fire(1,024×600ドット)よりも高いのだが、画素密度度は7型Fireが171ppiであるのに対し、Fire HD 10は149ppiとやや低め。表示された画像や文字には、多少のドット感がある。ただ画面が大きいだけあって、雑誌や大型書籍など固定レイアウトの電子書籍が読みやすいのはうれしい。

文字は大きく表示されるものの、細部はわずかにギザギザ感がある

インタフェースとしては、充電/データ通信兼用のmicroUSB端子とmicroSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力が用意されている。低価格なタブレットとしては標準的な構成だ。前モデルの第4世代Fireタブレットシリーズにはメモリーカードスロットが搭載されていなかったが、今回購入した第5世代では最大128GBのメモリーカードに対応しているのは有り難い。

右側面にはmicroSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット

左側面の両端にはステレオスピーカーを配置

上面部には電源ボタンとmicroUSB端子、ヘッドホン出力、音量調節ボタン

底面部はインタフェース類のないすっきりとしたデザインだ

メモリーカードには撮影した写真や動画、プライム・ビデオの映画やテレビ番組、メモリーカードへの保存に対応する一部アプリなどを記録できるのだが、Kindleストアで購入した電子書籍は本体内蔵のストレージにしか保存できない。電子書籍を大量に持ち歩きたいなら、ストレージ容量の大きい32GBモデルを選んだほうがいいだろう。また撮影したスクリーンショットも、内蔵ストレージにしか保存できない仕様になっているので注意が必要だ。

メモリーカードスロットはカバー開閉タイプ

64GBのmicroSDXCカードを挿入したときのストレージ管理画面。メモリーカードに保存するアイテムを選択できる

無線通信機能は、IEEE802.11a/b/g/n/acの無線LANとBluetoothに対応している。またMiracast対応のディスプレイやレシーバーを使うことで、Fire HD 10の画面を外部ディスプレイに出力することも可能だ。

カメラ機能はフロント720p(92万画素相当)、リア500万画素

標準で収録されているカメラアプリの機能はシンプル

カメラアプリを使った写真の例。コントラストやエッジが強調されており、写真を拡大するとかなり補正されていることがわかる