NTTドコモは18日、都内で第24回定時株主総会を開催した。質疑応答で、数々の怒りや不満が出た今年の株主総会。経営陣とのやりとりを本稿で紹介していく。

株主総会に登壇するNTTドコモの加藤薫社長。会場の様子はモニターを通じて、プレスルームの記者団に公開された

CMが面白くない!!

ある高齢の男性株主は「私に言わせれば、ドコモのテレビCMは訳がわからん。頻繁に訳のわからんCMを流している。何が言いたいのか。有名な俳優さんを使われて、高額なCM料を支払っていると思うが。もっとシンプルに、何が言いたいのか、どうしたいのか、やられたほうがよい。ドコモのCMは、もうずっと訳がわからない。プロ受けしているのか。訴求力がない。消費者に全然、響かない」と訴えた。ここで会場には、まばらながら賛同の拍手が沸き起こる。

代表取締役副社長の坂井義清氏

これに対し、代表取締役副社長の坂井義清氏は「CMがいまひとつ面白くない、というご指摘です。できるだけ多くのお客様にご理解いただけるよう、わかりやすく作ってはいるつもりです。2014年度の広告はアジア太平洋広告祭で広告賞を、国内でもフジサンケイ広告大賞を受賞するなど、一定の評価はいただきました。貴重なご意見として、今後の広告作成に活かしていきたいと思います」と回答した。

ドコモは体質が古い

別の株主は「先ほどは、広告が賞を受賞したと説明があったが、広告はお客様のためにやるもの。賞を取るためにやるものではない。お客様の方を向いて経営しなければいけない。ドコモショップでも、店舗によってはスタッフが名札をつけていない。もっとお客様本意で経営してほしい。会社の古い体質が影響しているのではないか」と意見を述べた後に、「NTTグループ出身者と、ドコモになってからの社員との割合はどのくらいなのか」と質問した。

取締役の紀伊肇氏

これに対し、取締役の紀伊肇氏は「NTTグループ出身者は5,500人、ドコモとして採用した社員は8,700人となっています」と回答。加藤社長は「私もいろんな機会をもうけて、できるだけドコモショップに出かけています。名札がついていないというご指摘をいただきました。是非、徹底していきます」と回答した。