さらに統合されたデスクトップとモバイルアプリ

今回のリリースでの注目すべきポイントは以下の3つに大別される。

まずは、デスクトップアプリケーションとモバイルアプリケーションがさらなる統合だ。米国で先行リリースされていたデザインカンプ作成用途のモバイルアプリケーション「Comp CC」が、このたび日本語に対応して日本のApp Storeにも登場するほか、ビデオ編集のワークフローとして、従来の「Premiere CC」や「Premiere Clip」に加え、モバイル向けのキャプチャーアプリ「Hue」が仲間入りした。さらに、主にアジア市場で嬉しいニュースとして、既にiOS版で好評を博していた「Shape CC」、「Color CC」、「Brush CC」、そして「Photoshop Mix」という4つのモバイルアプリケーションにAndroid版が仲間入りすることとなった。

次に、Creative Cloudに内在する共通のテクノロジーである「Adobe CreativeSync」によって、クリエイティブに必要となる写真や画像、フォント、文字スタイル、メタデータ、各種設定などさまざまな情報がクラウドを通じて常に同期する。これにより、Creative Cloud全体があたかもひとつのアプリケーションのように連携するようになったという。

新たにストックフォトサービス「Adobe Stock」を始動させる。Creative Cloudメンバーなら、10点の画像を3,480円/月で利用できる

新しいストックフォトサービス「Adobe Stock」を開始

そして最も新しい動きが、新しいストックフォトサービス「Adobe Stock」の始動だ。Creative Cloudのアプリケーションと密接に連携し、アプリケーション内で必要な写真や画像素材をダウンロードしたり購入したりできるのが特長。同サービスのプランおよび価格は、画像1枚あたり1,180円で購入できるほか、10点の画像が5,980円/月、750点の画像が2万4,980円/月というサブスクリプションプラン(年間契約)も用意されている。料金はAdobe Stockのみを導入した場合で、Creative Cloudメンバー向けには、10点の画像が3,480円/月で提供される(すべてのプランが対象)。なお、フォトグラファーが撮影した写真をAdobe Stockへ提供し、販売できるシステムも予定されているということだ。

フォトグラファーが撮影した写真を世界中のCreativeCloudユーザーへ販売できる仕組みを予定している

また、大規模な法人および政府官公庁、教育機関向けの「Creative Cloudエンタープライズ版」に新たなプランが追加されるという。これまでエンタープライズ版はこれまで、デスクトップアプリケーションとクラウドサービスの両方が利用できるプランと、デスクトップアプリケーションのみを利用できるプランの2つが用意されていたが、新たにプライベートクラウドを利用できる上位プラン「マネージド」が追加される。

「CSユーザー向け特別提供版」の終了がアナウンスされた。その代わりに、7月31日までの期間限定で、個人版コンプリートプランを月額3,980円で、Illustrator単体プランを月額980円で利用できる「Creative Cloud 2015導入応援キャンペーン」を開始

「CSユーザー向け特別提供版」を終了し、新たに2015導入応援キャンペーンを開始

次に、長らく実施してきた、CS3以降のCreative Suite製品を利用している人を対象とする「CSユーザー向け特別提供版」を終了するとをアナウンスした。「CS3~5.5ユーザー様向け特別提供版」は7月31日、「CS6ユーザー様向け特別提供版」は11月30日に終了となる。

それに際して、新たに6月16日~7月31日(日本時間)までの期間限定で「Creative Cloud 2015導入応援キャンペーン」と題して、CS3~6までのユーザー限定で「Creative Cloud個人版コンプリートプラン(特別提供版)」を月額1,980円(年間プラン、月々払い)で、「Creative Cloudグループ版コンプリートプラン(特別提供版)」月額3,980円(2年間の価格、月々払い)で購入できるほか、すべての人を対象とした「Creative Cloud個人版 Illustrator単体プラン)を月額980円で提供するキャンペーンを実施している。

「Creative Cloud 2015年リリース」の詳細は、6月17日に六本木の六本木EXシアターにて開催される「Adobe Live 2015」にて紹介される

なお、今回の「Creative Cloud 2015年リリース」の詳細情報は、6月17日 13:30~17:15(13:00受付開始)に東京都・六本木の六本木EXシアターにて開催されるイベント「Adobe Live 2015」にてデモを交えて紹介される。

同イベントでは最前線で活躍するクリエイターをゲストスピーカーとして迎え、活用テクニック、制作作業を効率化する最新ツール、ワークフローなどを紹介。当日のイベントの模様はオンラインにてストリーミング配信が予定されており、ストリーミング配信の視聴希望者は、申し込みページから必要事項を記入の上、申し込む(会場参加は定員600名、申し込み多数の場合は抽選)。ちなみに、イベント登録した上でツイートすると、抽選でApple Watchが当たるキャンペーンに参加することもできる。アップデート内容の中で気になる情報がある人は登録してみては。

「Creative Cloud 2015年リリース」のまとめ