アプリ不足はWindows 10で解消へ?

結論をいえば、Surface 3はやはり魅力的な製品だ。これまで軽量なWindowsタブレットは、どうしても「PCとしての能力」で強い我慢を強いていた。しかしSurface 3は、スペック以上に快適であり「これならたいていの作業がなんとかなるかも」と思わせる。

マイクロソフトは、「薄く軽いこと」「十分なパフォーマンスがあること」「ストレージで窮屈な思いをしないこと」「お手頃であること」、という複数の条件を満たそうとした。どれも100%とは言えないものの、強い不満を感じることもなく、今作るならこれ以外なかろうというバランスに仕上がっている。

一方、この記事を書いている段階ではWindows 8.1で動いているのだが、「これがWindows 10であれば」と感じる部分は多々ある。

現状、タブレットに特化したアプリの不足は明白だ。電子書籍や動画サービスなど、コンテンツ消費系のアプリが足りず、iPadに比べて体験が劣る。フルのWindowsアプリが動くことがSurface 3の強みなら、タブレット特化アプリ不足は最大の問題点だ。

しかし、Windows 10からは開発環境の整備により、AndroidやiOSからのアプリ移植が劇的に楽になり、タブレット用アプリの不足も解消が期待できる。また、いわゆるデスクトップモードとタブレットモードの移行も楽になり、使い勝手が上がる。筆者としては、高DPI化での表示最適化が進み、Surface 3のディスプレイをより生かした表示になることに期待している。

Surface 3は、Windows 8.1においても「もっともお勧めできるWinodwsタブレット」であるが、Windows 10になればその進化をもっと発揮すると感じる。今、機器を購入すれば、Windows 10へのアップグレードは無料。Windows 10への待ち時間はほんの1月半ほどだ。そういう未来への期待も込めて「買い」と判断しておきたい。

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