「ソフトバンクは、“大企業”に成り下がりたくはない。それは最大の屈辱、最大の失敗を意味する」。ソフトバンクの孫正義代表は、2015年3月期決算説明会で、こんな刺激的な言葉を使い今後の経営ビジョンについて言及した。

都内で11日に開催された、ソフトバンクの2015年3月期決算説明会。孫正義代表が、今後の事業展開について説明した

今後は「インターネット」事業に注力

孫氏は冒頭、「現在、ソフトバンクは第2のステージに向かう大事な転換期を迎えている」と説明。これまでは、国内および米国における「通信」インフラを整えることに注力してきた同社だが、今後はグローバル規模で展開する「インターネット」事業に注力していく方針だという。

「通信」から「インターネット」へ、事業の軸足を大きく転換する

具体的には「グローバルで展開するインターネット企業の筆頭株主となり、事業をマネージすることで、戦略的なグループを結成していく」(同氏)。この中心を担う企業として期待を寄せるのが、昨年、米ニューヨーク証券取引所へ上場したことでも大きな話題となった、中国のネット通販最大手「アリババグループ」である。

ソフトバンクが約3割を出資するアリババの、2015年3月期 純利益は6,767億円に達する見込み。これは、ウォルマート(世界)の取扱金額に匹敵する規模だ。孫氏は、アリババについて「Eコマース市場で、いまや世界最大の企業となった。しかも、まだ様々な角度で成長できる要素が残されている。いまは燃え盛る炎に薪を足している状況。今後の10年間を、非常に楽しみにしている」と賛辞を惜しまない。

アリババの2015年3月期 純利益は6,767億円に到達。同企業の急成長に、大きな期待を寄せる

日本国内のEコマース市場に目を転じれば、Yahoo! JAPANが順調に成長している。一方、スマートフォン向けのゲーム市場では、ソフトバンクグループ傘下のガンホー・オンライン・エンターテイメントおよびスーパーセルの提供するゲームタイトルが、グローバルランキングで常に上位を維持。このほかソフトバンクが出資する、インド最大のEコマースを運営するsnapdeal.comも、取扱高が前期比301%増と好調に推移。タクシーアプリを提供するOlaも、インドのマーケットシェア80%を獲得するなど堅調に伸びている。決算発表会の場では、インドネシアのtokopedia、アジアのGRABTAXIなども紹介された。

Yahoo! JAPAN、ガンホー、snapdeal.comなど、国内外のインターネット企業のマネージメントも行っていく