数多くの候補から自分好みのものを選択できるAndroidデバイス。高度なカスタマイズが可能なことも魅力であり強みです。しかし、その反面、わかりにくさを指摘されることもあります。ここではそんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「どのマイクロSDカードを選べばいいの?」という質問に答えます。

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ほとんどのAndroid端末には、マイクロSDカードスロットが装備されています。かんたんな作業で交換できますから、写真や動画を大量に撮りたい、多数の楽曲を持ち歩きたいという場合には、マイクロSDカードを複数所有し必要に応じて交換する活用スタイルになることでしょう。

マイクロSDカードを選ぶときのポイントは3つ、「容量」と「速度」、そして「価格」です。「信頼性」というポイントもありますが、具体的な数値には表しにくくブランドで判断するしかありませんから、ここでは除外します。

容量と価格で選ぶのはかんたんです。製品パッケージには16GB、32GB、64GBといった容量が明記されており、より容量が大きいほうが大量のデータ/ファイルを保存できるので有利です。購入候補の1GBあたりの価格を比較すれば、どのカードが"お買い得"かは一目瞭然です。なお、4GBから32GBは「マイクロSDHC」、64GBから2TBは「マイクロSDXC」と呼ばれ区別されますが、ここ数年で発売されたAndroid端末の多くは両規格に対応しているため、強く意識する必要はありません。

むしろ重要なのは速度です。SDカード/マイクロSDカードには転送速度の上限があり、製品には「読み出し速度90MB/秒」などと明記されています。より高速な製品のほうが、カメラの連写機能や4K動画撮影を行うときに有利です。

その転送速度を表す標記が「スピードクラス」です。製品パッケージまたはカード表面に「C」で囲まれた数字として記載されているため、すぐにわかります。クラス6ならば「1秒間に最低6MBのデータ転送を保証」された製品であり、クラス10ならば「1秒間に最低10MBのデータ転送を保証」された製品ということです。連写や4K動画撮影にはクラス10のカードを必須とする端末が多いことからしても、容量/価格との条件が折り合えばクラス10のカードを選びたいところです。

さらに最近では、転送速度を向上させた新規格「UHS」が設けられています。UHS-Iの転送速度は最大104MB/秒、UHS-IIは最大312MB/秒です。UHS-II準拠のマイクロSDカードは発売から日が浅く、市場には出回っていませんが、速度重視のユーザにとっては有効な選択肢となることでしょう。

連写や動画撮影を重視するならば、転送速度に優れたマイクロSDカードを選びたいものです