地図とSiriに違い

こちらはiOSの機能での違いだが、サービスを提供する地域による差異となる。

iPhoneの地図アプリには、「Flyover」と呼ばれる3Dマップが搭載されている。米国や欧州でもすべての都市で利用できるわけではないが、日本では東京しか対応していないので、もう少し対応が進んで欲しいところだ。ちなみに東京を地図アプリで検索すると、Flyoverでのツアーが開始され、東京の見所を空撮さながらの3Dグラフィックスで楽しむことができる。

3D地図表示を実現するFlyover、日本では東京でのみ対応している

また地図内のレストランなどで表示されるレビューについても、提供しているサービスが異なる。米国ではYelpの写真やレビューが表示されるが、日本のレストランはYahoo!ロコから情報を表示している。日本にもYelpが上陸しているが、立ち上がったばかりで情報量が少ないことから、Yahoo!が選ばれたのではないか、と考えられる。

地図内のレストラン情報の提供元も異なる。米国ではYelpの情報を利用しており、Yelpアプリでより詳細な情報を見たり写真やレビューの投稿ができる。一方日本はYahoo!ロコの情報を使っており、詳細を見るにはウェブで表示できる

また、Siriによる映画のレビューや上映時間の表示は、日本では行うことができない。ただ、それ以外の機能、Twitterのタイムラインやレストランの検索、Shazamによる今流れている楽曲の認識や、「Hey Siri」機能は利用することができる。

ちなみに、「Hey Siri」機能は、iPhoneが電源に接続されていれば、ホームボタンを長押ししなくても、Siriを声だけで起動することができる機能だ。“電源接続”という条件から、クルマに乗っている際にハンズフリーで操作することを想定していると考えられる。

英語だと違和感がない、「Hey Siri」という言葉だが、日本人にとっては「R」の発音が鬼門になるかもしれない。日本語でのSiriの呼びかけも、用意してくれれば良いところだ。ただ、「おい」だとちょっと乱暴だし「ねえ」だと馴れ馴れしい。「Hey」ほど気軽な呼びかけに当たる日本語の選択もまた、難しそうだ。