成功を収めた初代Floral Kiss

第1世代のFloral Kissは、2012年11月に発売された。2014年5月の第2世代の発売までに、約1年半という月日を要している。それには理由があった。

第1世代のFloral Kiss(LIFEBOOK CH55/J)。写真はフェミニンピンク

それは、初の「女性向けPC」としての成果、反省点をしっかりと把握した上で、次の製品企画を開始することが求められたからだ。つまり、第1世代の成功と改善点の明確化がなければ、第2世代の製品企画はないということが条件になっていたともいえる。その結果、半年間に渡り市場分析のための時間を要することになった。実際、第2世代Floral Kissの製品開発にGOが出たのは、第1世代の発売から約半年を経過した時点だった。

第1世代の成功の条件はいくつかあるだろう。

鬼澤氏は、「正直なところ、見込んでいた販売台数には到達していない」としながらも、「Ultrabookというカテゴリにおいては、自社PCのなかで月売ナンバーワンの実績を獲得。量販店やエンドユーザーからは、コンセプトと付加価値が伝わりやすいという点で評価を得た」と語る。

購入者の8割以上が、店頭を訪れて初めてFloral Kissを見たというが、「女性がPC売り場に来た際にはこれを勧めてもらえるという仕組みが、量販店店頭でできあがった」という言葉からも、量販店の評価が高いことがわかる。

第1世代は、ユーザー登録者の9割が女性を占めた。残り1割が男性ということになるが、「実際には娘が使用しているが登録は父親という場合が想定される」として、やはりほとんどが女性だ。

年齢層は10代~60代までと幅広いが、そのなかでもメインターゲットとしていた20~30代が半分を占めている。また、3~4月は10代、20代を中心にした購入が増加。新大学生、新社会人となった女性が購入する例が目立ったという。

購入理由で最も多かったのはやはりデザイン。「約95%の購入者が、デザインを評価して購入している。申し分ない機能を持ちながら、デザイン性に優れているという声が出ていた。クラッチバッグ形状の開閉部や、天板に富士通のロゴが入っていないという点でも評価をいただいた」とする。

Floral Kissの天板ロゴは前モデルでは入っていない。クラッチバッグ形状の開閉部は前モデルから踏襲する。(写真はいずれも第1世代のFloral Kiss)

「気分があがる」、「所有欲を満たす」というのがFloral Kissの狙い。これまでになかった女性向けPCは、新たな市場を開拓したという点で、ひとまず成功を収めたといっていい。

「大きく値崩れせず価格競争に巻き込まれない製品であること、話題性を集めたこと、そしてブランドイメージも高めることができたと考えている。第1世代の成果をしっかりと振り返った上で、第2世代は新たな付加価値を追求する製品として進化させた」と続ける。